読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

池松江美展

中目黒へ。さいきん近距離はバスで移動するのが好きなので、今日もバス。すごく時間ぴったりに着いてちょっと感動的。

展示はきちんと手入れのされた古びたビルの2Fだった。最初からそれ用に作られた容れ物とはちがう、いろんな匂いが入り組んだ空気の流れを作っている。そこで池松さんの展示を見ていると、とにかく楽しい。日記だけで知っていたときと違い、ビジュアルや立体などの造形物などがおもしろい。しかしわたしが特にうれしかったのは、活動初期の作品らしい『マーメイド・ラブ』がカラーコピーとはいえ見られたこと。

ところで、池松さんご本人もギャラリーにいたのだが、外見のかわいらしさと、話す声の女実業家のようなドスの利いた低さのギャップにびっくりした。最初は池松さんではなく、近くにいるほかの人が喋っているのかと思ったほどのギャップ。やはり日記さえ作品として活動するには、根性座ってないとやっていけないのかと思わされた声だった。

ところで見終わってから量り売り古着屋の二階でうまいナシゴレンやココナツタルトなどを食べたのだが、帰ってからいっしょに見に行った友だちに借りた池松さんの『自立日記』を読むと、その古着屋のことがいきなり出て来てびっくりした。

それからまたバスに乗って移動、パリヤで四人揃ってジェラート。かいちゅう嬢がダブルでかなり濃ゆいのを頼んでしまい、往生していた。ちなみにわたしは今回ははちみつシナモン。それから服を見るも、夏服はもう買いたくないが、秋冬はまだ実感を持って見られずに、候補を絞るに終わる。

さて、それから『ホテル・ハイビスカス』。『ナビィの恋』ほどではないが、やはりよかった。沖縄の重い現実が日常的な風景の中でさらっと描かれつづけるのが、中江版『ぼくんち』のような感じ。映画がよかったので、またそれからお店に入り、といってもテラスなので外なのだが、おなかいっぱいなはずなのに、トムヤムクンと生春巻。辛いスープで暑気払い。尊払い。