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絶対!DVD化してほしい作品たち

コメディというか人情喜劇は三谷幸喜の舞台、西村雅彦×近藤芳正の『笑の大学』とロバート・デ・ニーロ×ショーン・ペンの『俺たちは天使じゃない』のふたつ。両方とも主役は男二人で、おたがいの言動で影響されて徐々に、そして最後にはダイナミックに世界の見方自体が変わる、そういう流れだ。

人間は動物とちがって、それぞれの個人的な認識によって自分の住む世界を、よくも悪くも変えて受け取ってしまう生き物だから、世界の見方が変わるということは、そのひとにとって、世界自体がそれまでとはちがってしまう、ということだ。

このふたつの作品は、どちらともその変化が他者との交換によって起こるという当たり前のことを、隅々まできっちり計算された脚本と、拮抗し合うふたりの役者の力で描き出している。人生のアラナミに負けそうなときのクスリとして、どちらもDVD化してほしい作品だ。

ちなみに『俺たちは天使じゃない』元ネタはハンフリー・ボガード主演の1955年版の脱獄もので、デ・ニーロ×ショーン・ペンのはリメイクなんですが、わたしはリメイクのほうを断然、おすすめします。