2004-11-02 『停電の夜に』 読闘 この単行本版の表紙のスパイスボックスのように、苦かったり辛かったりくしゃみしそうになる、人間関係の裏に近い側面がしっとりと語られていく短編集。 衝撃度が高いのは表題作だけど、感慨があとをひくのはラストを飾る「三度目で最後の大陸」。読み終える少し前から、頭のなかで『天使たちのシーン』がプレイされはじめる感じ、と言ったら伝わるだろうか。