読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

薄暮より、連れのバーゲン散歩、略してバーさんについて行き、すてきシャツを発見して一巡してから買いに戻って、路面店で以前買ったコートのお手入れ方法を聞き、靴メーカーのセールでベビーシューズ風+ツイードという乙女靴を発見、とくに欲しい物がなかったクリ・プレ代りに買ってもらい、ハンズで台所用品と園芸用品を買ってパン屋経営のレストランにてばんごはん。
さすがパン屋経営だけあって、パンが欲しくなるメニューだらけ。アントレでなにげなく追加した野菜の盛り合わせから、いきなり気合を感じる。人参のマリネ、ラタトゥイユ、ポロ葱、ブロッコリーやペティオニオンのコリアンダー煮・バジルソースの四種は、彩りもすばらしい。
鶏の白レバーのムースはソースがカラメルなのが隠し味にしかならないほどの濃厚さで、パンに塗りたくって食べたいし、信州豚のフロマージュ・テートのテリーヌは、葉と歯茎に絡みつく肉とゼラチン質に、添えられた卵とマスタードのソースがキレを生み出し、やっぱりこれだって、このソースだけでもパンで拭いさりたいし、メインのカッスレに至っては、鶏、豚、ソーセージ、脂身と、さまざまな肉のエキスでまみれた豆が嫣然とぱりっとしたパンの皮を誘惑し、「ぴったりです」と言われたものの、ここまで合うとは、という、カラフで頼んだマデラ酒の魔力とともに食卓から言葉を奪っていきました。
最後は山羊系チーズをいちじくのパンと、レーズン+胡桃のパンでいただいて、なくなりそうだったので途中でキープしたタルトタタンに巨きな星形口金で絞り出されたホイップクリームを添えてもらい、もしこれが最後の晩餐でも、そう悔いは残りそうもないなー、などと思いつつ、重たいおなかを抱えて帰宅。