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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

開店したての「Bar Beret」にて

何年か前に原宿の、洞窟みたいなオージーワインバーでソムリエを、その後、宮益坂上のオージーワインレストランに移られた方が、今回ご夫婦で、ご自分のお店をオープンされたので、行ってきました。

お店の名前は「Bar Beret」といって、青山学院大学の西門近くにできたお店です。赤いビロードを基調とした店内は、ものすごく落ち着きます。フランス映画『ロスト・チルドレン』とか、押井守の『イノセンス』のチャイニーズ・ゴシックがお好きな方にはたまらない空間です。というか、つまりはそれって自分のことなのですが。

なぜか開店が遅れたりしていたのですが、どうやらそれは、内装をご夫妻で、納得がいくまで塗ったり縫ったり貼ったり作ったりしていたのも影響していたようです。

そういう点で、ワインとお料理と内装が、すべてひとつの価値観で貫かれているので、それらしいものを寄せ集めたときのちぐはぐ感がなく、とても落ち着けます。

カウンター用の真紅のビロードのスツールの高さから、アンティークっぽいカトラリー類の持ったときの重さに至るまで、それはもう見事に調和していて、でもそれが、一部の隙もない、という冷たさではなく、すべてが心地よさで連帯している、というか。

なお、ワインはいいものが開店記念で激安。そして、開店記念とは関係なく、チャージ料もかかりません。

もちろんフードもおいしい。ちなみにいただいたものは以下。

海老入りシーザーサラダ
スペイン産鴨の生ハム・自家製ピクルス添え
バゲット
砂肝のコンフィ
牛頬肉の赤ワイン煮・じゃがいものミルフィーユ添え
チョコレートとクッキーの盛り合わせ
デザートワイン(ミュスカデ)
ハーブティ(カモミール

これが、二人分で 8,600円 でした(ワイン代除く)。お友だち価格だとしても、ありえない! 一人分の値段だよ!

ワインはボルドー産97年もののグラン・クリュ・クラッセ。とても繊細で、開くのに時間がかかるのに、それに焦れてデカンタージュしたら、あっという間に移ろってしまう、まるで寝起きが悪く繊細で気難しい、乙女のようなワインでした。

今はフランスワインがほとんどだそうですが、もともとオージーワインのお店が長いオーナーなので、順々におもしろいワインを入れていく、とのこと。楽しみです♪

【Bar Beret
住所:東京都渋谷区渋谷2-2-10 青山H&Aビル1F
電話:03-3498-5114
開店:月〜土、夕方から朝4時まで