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国立新美術館と黒川紀章

日曜日に薪、じゃなくて国立新美術館に行ってきました。「着物でね!」と言い合って集まったのだけれど、風がものすごくて寒いほかにも着物ならではの難儀なことに。でもお天気はよかったので救われました。それに予想最高気温10度に強風だからと中にタートルネック着たり、別珍の足袋につま先カバーとかなり防寒していったので。

ちなみに着物は本体1,000円くらいで落札したウールの単衣。腕長のわたしにも足りるくらい裄があったのと、脱・後家着物にちょうどいい明るい多色使い、そしてしつけ付きでたぶん新品というところで購入。来てみたらやはり新品っぽい感じでぱりぱりした感じ。これから着て動いている間になじませていけば、袖の案山子みたいに突っ張った感じも取れてくるのかしら。

今回会わせたものは帯はチョコレート色の合皮の半巾、帯締めはピンク地に多色水玉柄の丸ぐけ、半衿は黒のレースの裏打ちのあるベージュのコットンレース、襦袢はサイケな柄のコットンのもの、そしてピンクのベルクロ留め足袋でした。

さて、新美術館。建物は直結している乃木坂駅6番出口から見るといい感じだったんだけど、設計者の黒川紀章展のポスターにも使われてる表側は、「この大量のガラス、要るの?」とみな疑問に思う感じ。中も、カフェやレストランの植木鉢型の土台が「中に何が入ってるかわからない」と不安な感じばかり惹起させられます。上方真ん中にはリフトかエレベーターみたいな装置が見えていて、「あれがエレベーターでこの植木鉢の中で故障して止まったときの閉塞感って」などと、潜水艦のなかで死ぬより怖そうなことを考えたり。

ところで唐突に小さなスペースで黒川紀章展が行われていたんだけど、あれは都知事選への売名行為なの? 羽織袴に日本刀持って座ってるポートレイトとか、顔写真ポスターとかが出口や入り口に貼ってあるのが見えました。あと、最終日には「黒川紀章展さよならパーティ」なるものを、「ロシアのヴァイオリニスト」を呼んでやるそうです。展覧会のオープニングならぬさよならパーティってはじめて目にしました。ぜったい席上で都知事選への意気込みを語るね! と決め付けるわたしたち。

さてお目当ての『異邦人たちのパリ』は教科書的な感じで、あんまりこれぞ! というものがなく残念。よかったのは当時の映像とか。あ、あと展示室と休憩室のバランスがよかった。ってあんまり展示に関係ないし。ちなみに休憩室にパリで活躍したアーティスト年表があったんだけど、展示室のどこかにも同じものをかければいいのにと思った。

それから場所を移してお茶。4人で座れる席を求めて、二人席×2テラス席、屋外屋根つき4人がけテーブル、室内4人がけテーブルとうろついたあげく、待っているお客さんがいるころから他の席がまばらになるまで放言。うるさかったろうに、最後までお店のお姉さんは笑顔で感じよかったです。