読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

【訂正】ガザからのメール転載(その7)

『心臓に悪い ガザ・パレスチナ2009年1月1日 ショック』というタイトルの動画について


本日、上記動画が誤った情報であったことを転載元の日記作者さんから教えていただきました。

誤った情報とはいえ、あの動画のできごとは、2005年9月23日にガザ北部で起きたハマスの軍事パレード中の惨事とのことです。

BBCの記事によると、あの動画のできごとは事件なのか事故なのかは明確でなく、イスラエルは関与を否定し、当時の与党ファタハハマスの責任であると非難、ハマスイスラエルの仕業であるとしています。

詳しくは、転載元の日記を書かれている方のコメントが以下にありますのでお読みください。

                                                                                    • -

みなさん           2009.1.5追記

例のガザの残酷な映像ですが、あれは 題名と映像が違う(誤った情報)ということで、投稿者から おわびと訂正のメールがきました。

見てくださった皆さん、ご迷惑をかけてすみません。
掲載した私にも責任がありますので反省しています。
ごめんなさい。

AMLから転載します。−− ーーーーーーー

Nといいます。

先日、私が[aml23079]で『心臓に悪い ガザ・パレスチナ2009年1月1日ショック』というタイトルの動画をご紹介しましたが、当該サイト(dailymotion)のコメント欄にこれは誤った情報だとする意見が出ていました。

気になってyou tubeなどもあたってみると、別の人によって、同一の映像が2005年9月23日にガザ北部で起きたハマスの軍事パレード中の惨事であるとして、当時のBBCの記事を添えて1月4日付で再度アップし直されていました。

改めて映像をみてみると、写っている人々が薄着であること(今はパレスチナでも寒い時期だと聞きますし)、武装兵士が多いことや最後の車両の意味(ロケット弾を積んでいたパレード車?)なども、you tubeの解説(末尾に転載)により合致するように思いました。もちろん、これも推測ですが。

今私に言えるのは、この映像にはふたつの異なる説明があり、最初にご紹介した映像タイトルは悪質な情報操作の可能性が高いということです。

私ははじめこの映像を見たとき、ややセンセーショナルなタイトルを信じてよいのか一抹の疑問を持ちましたが、映像内容に圧倒されて、何らかの形で伝えることが必要だという気持ちを強くもち、細かい疑問をつめずにメールを送信しました。

その早とちりと不明を恥じ、みなさんにお詫びします。転送転載された方も何らかの訂正をお願いしたいと思います。また、より詳しいことがわかる方には改めて訂正などしていただけると幸いです。

動画サイトのコメント欄にこの誤りを指摘した人は、動画サイトのコメント欄にこの誤りを指摘した人は、「これは情報の歪曲だ。ただそのことによってイスラエルが今まさに行っているより広範囲な虐殺(の罪)が減じるわけではない」と書き込んでいます。その通りかと思います。

映像に関して現時点で私がフォローできていることを書きました。とりいそぎ。

以下はリンクです。いずれにしても凄惨な映像であることをお断りしておきます。

dailymotionの動画およびコメントを見るには
http://www.dailymotion.com/video/x7wcea_ca-fait-mal-au-coeur-gaza-palastin_news

you tubeの動画および解説を見るには
Weapons parade blows up in Gaza, be aware of graphic scenes, people bleeding and dead on the streets
http://jp.youtube.com/watch?v=K1gBnSmr-Zg
(このメールを書いている間に一般閲覧できなくなってしまったようです。)

BBCの記事 http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/middle_east/4276458.stm
(この記事によるとこれが事件なのか事故なのかは明確でなく、イスラエルは関与を否定し、当時の与党ファタハハマスの責任であると非難、ハマスイスラエルの仕業であるとしています。)



以下に上記you tubeの映像解説をそのまま貼り付けます。


(shot in September 23, 2005) Hamas Weapons Parade Accident Kills 15, including kids

Hamas parades weapons in Gaza, they blow up, killing 15, including kids, This is what would happen if a crowd gets hit by missiles or bombs.....

The following is the BBC Article dated September 23, 2005 about the story copied and pasted here I also included the Link on the bottom

PALESTINIANS KILLED IN GAZA BLAST

At least 15 Palestinians have been killed and scores injured in a blast during a parade by the militant Hamas group in the Gaza Strip.
A truck carrying gunmen and home-made weapons blew up during the rally in the Jabaliya refugee camp in northern Gaza.

Israel has denied involvement, while the ruling Palestinian Fatah faction said it held Hamas responsible.

It is the deadliest incident in Gaza since Israel pulled its troops and settlers out earlier this month.

Hours earlier, Palestinians fired rockets into Israel from Gaza after Israel killed three militants in a raid in the West Bank town of Tulkarm.

The rockets did not cause any casualties.

People in pieces

Palestinian witnesses said a crowd, including many children, swarmed round the truck moments before the explosion.

Video filmed during the rally showed a large cloud of white smoke rising into the sky, as hundreds of people ran from the scene of the blast.

The pictures also showed several badly injured bodies on the ground.

An unnamed witness was quoted by Reuters news agency as saying "I was thrown several metres, then I looked behind and I saw people dismembered and lying on the ground dead."

The Associated Press news agency quoted another man, who gave his name as Hussam, as saying he helped pull three men out of the truck, two dead and one alive but with a severed leg.

Hamas accused Israel of causing the blast and vowed revenge.

However Palestinian leader Mahmoud Abbas' Fatah faction said it held Hamas "fully responsible for the victims of the military parade [that was held] among civilians".

Israel has denied any involvement in the blast.

Earlier, Islamic jihad militants fired a volley of rockets into Israel in what they said was retaliation after Israel killed three militants in Tulkarm.

Israel said the militants were killed after opening fire on troops who were trying to arrest them.

The BBC's James Reynolds in Jerusalem says the latest incidents are a sign of high tension in the Gaza Strip even after the Israeli withdrawal.

http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/midd...
ーーーここまで転載ーーーー

                    • (ここまで2009年1月5日訂正追記分)----------


ガザからの緊急メールを発信しているアブデルワーヘド教授ですが、自家発電機のディーゼル燃料、そして水が尽きかけているそうです。


また、メール転載のあとに、ガザで一般人のパレスチナ人が攻撃されている動画へのリンクを載せています。


転載元の方の日記での説明・コメントを読んで、わたしはまだ見ることができていません。近年、この手の映像への精神的な耐性が非常に低くなっているためです。転載でも載せる以上は自身でチェックすべきだとは思うのですが、すみません。


ガザのひとたちにとってはこうした場面がもはや日常で、視覚だけの問題ではないとわかってはいるのですが…


以下、アブデルワーヘド教授からのメールと、動画の説明文とリンク、またイスラエル国内でパレスチナ占領に反対し、反戦運動を続けているイスラエル人のメールを転載いたします。最後の転載部分は、この問題に関して「イスラエルユダヤ全体」とばかりにネオナチ的な反応をなさる方が散見されることへの危惧から転載しています。


イスラエルにだって、まともな反戦家はいるんです。



転載ーーーー

京都の岡です。


ガザのアブデルワーヘド教授からのメッセージ(その21)をお送りします。


まる24時間、メールがなかったので、心配していましたが、今日、夕方、メールが来ました。
同教授はこれまで自家発電機で世界に発信し続けてきましたが、いよいよディーゼル燃料も尽きかけています。


転載・転送歓迎**********

私は無事です

2009年1月3日 10:29AM


今のところ私は無事だ。しかし、私の住む地区に対する空襲はこの10分間で9回、最悪の事態となることを誰もが予期している! 午前3時から4時のあいだに、ガザ市内の複数の目標に対して10回の空襲があった。イスラエルの軍艦からの砲撃もあった。地元の漁船10隻以上がその場で炎上した!午後、イスラエルのラジオが、攻撃目標になっているガザ地区の36カ所を発表。ガザ市東部の南北を結ぶ橋もあったし、ラファのガザ空港もあった。事態は悪化の一途をたどっている。今にも地上攻撃が始まりそうだ!


もう電気も水もない。ディーゼル〔発電機の燃料〕も尽きかけている。外出もままならない。攻撃初日からずっと家にいる(今日で8日間。いつまで続くのだ!)神の祝福がみなさんすべてにありますように。アブデルワーヘド教授ガザ・アル=アズハル大学教養・人文学部英語学科



ーーーーーーーーー


以下は、ガザの爆撃現場の映像です。
説明文をお読みになって、納得されてからリンク先を開いてくださることをお願いいたします。


ーーーーここから転載ーーーーー

『心臓に悪い ガザ・パレスチナ2009年1月1日 ショック』というタイトルの動画がデイリー・モーションに掲載されていました。タイトルの場所や日付が事実なら、爆撃を受けた現場をその直後にビデオに収めたものと思います。はっきりわかりませんが、道路わきでの惨事のように見えます。「心臓に悪い」というのは本当で、必ずしも見ることをおすすめしませんが、リンクだけご紹介しておきます。


この動画に対するコメントの中には(大雑把な意訳ですが)「見るに耐えない。私は暴力を眺めることはしたくない、だから見ない。こういうものは狂信的な暴力の応酬しか呼び起こさないのではないか。」というものもありました。


私自身は、そういう懸念も含めて、広河隆一さんのレバノンの写真を見たときのような、見る者が問われるような重い心持が残りました。


http://www.dailymotion.com/relevance/search/gaza/video/x7wcea_ca-fait-mal-au-coeur-gaza-palastin_news

ーーーーーーーーーーーーー


イスラエル人でパレスチナ占領に反対し、反戦運動を続けているミカドことミッシェル・ワルシャウスキーの論考を以下に、貼付けます。


私にとっても、パレスチナ情報センターに掲載されているイラン・パペの視点http://www.palestine-heiwa.org/が、この問題を考える上で、基本的には、一番的確のように思われます。ワルシャウスキーの立場は、イラン・パペと必ずしもすべて同じではありませんが、イスラエル国内で最も旺盛に反戦運動をしている一人として参考になるかと思います。今後、イスラエル歴史学者シュロモ・ザンドの近作『ユダヤ民族はいかに発明された


のか』は、日本でも翻訳されて刊行されるようですが、ユダヤ民族自体の存在が、そもそも作られたものであるというザンドの論考は、もっともラディカルなものでしょう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★ガザの煉獄:犯罪的で卑劣な行為
ミッシェル・ワルシャウスキー(オルタナティヴ情報センター)
2009年1月2日


そのことについて、繰り返し言わねばならない。これはガザ地区で繰り広げられている戦争ではない。そうではなく、何も防備も持たない住民に対して世界第三位の空軍によって一つの煉獄が繰り広げられているのだ。


そのことについて、繰り返し言わねばならない。ガザの煉獄は、ガザ地区から近い近隣のイスラエルの町に向かって、イスラル聖戦派や他のパレスチナ小集団の活動家たちが発射するロケットにたいする「不均等な」リアクションなのではなく、すでに計画的で、以前から準備していた行動であり、大半のイスラエルのコメンテーターの承知しているところだ。


そのことについて、繰り返し言わねばならない。これらのロケットの発射は、ヨーロッパの何人かの外交官が我々を信じさせようとしているように、「何も説明しようのない挑発行為」なのではなく、これらのけっこう取るに足らない(それを認めなくてはなるまい)反撃は、米国とまたヨーロッパとの犯罪的な協力の下、イスラエルによって一年半以来続いている女、子供、年寄りを含むガザ地区の住民に対して課せられた野卑な封鎖を前にしてのことなのだ。


そのことについて、繰り返し言わねばならない。これは、忘れっぽく選択的な記憶しか持たないものたちに説明しようとしているように、パレスチナの攻撃に対して、何も正当化できない長い間遅れて気味になっている自衛作戦なのではない。エフード・バラクが問題なく、それを告白している。ガザと呼ばれている『テロリスト集団(実体)』を叩くために、何ヶ月も前から周到に準備して来たことなのだ。占領地における人権問題の国連報告者リチャード・フォークが、的確に説明するように、150万の人口が集中して住むゾーンを『テロリスト集団(実体)』と規定するとき、ジェノサイドの論理へと入ることになるのだ。


2006年のレバノン攻撃とまるで同じように、イスラエルの攻撃は、テルアヴィヴにいる(そして、後数ヶ月はホワイト・ハウスにもいる)ネオコン政権の戦略家たちによる永続する予防的グローバル戦争のなかに、位置づけられる。


この名前が示すように、この戦略は、予防的で、即時の明白な説明は何も必要としないのだ。すなわち、西欧の民主主義は、まず、『国際テロ』、つぃで『イスラム原理主義のテロ』、そして最後には全く単に短く『イスラム』として識別されたグローバルな敵によって脅かされている、というのだ。ハンチントンの『文明の衝突』は、国際政治の現実の記述ではなく、このように、80年代後半に共同で練り上げられたアメリカとイスラエルネオコンの攻撃的な戦略の政治思想的な枠組みなのだ。この戦争の戦略の中で、イスラム原理主義の脅威は、冷戦時の共産主義の脅威に取って代わったのだ。すなわち、グローバル戦争を正当化するグローバルな敵である。


もし、ガザの犯罪的な空爆が、イスラエルでコンセンサスのできた支持を享受するなら、既存的な左翼、とりわけ、メレッツが、エフード・バラクによって指揮される戦争オーケストラに、小さなピッコロを加えるなら、間に合わなくならないうちに、イスラムがかもしだしている絶対骨抜きにすべき実存的脅威というヴィジョンをまさに分かち合っているからに他ならない。


犯罪の恐ろしさに、いますぐの理由の卑劣さを加えるべきだろう。この2ヶ月以内に、イスラエルで総選挙が行なわれることになっており、パレスチナの犠牲者たちは、また選挙の論拠なのだ。ガザへのイスラエルの攻撃による殉教者は、エフード・バラクとツィピ・リヴィニ、エフード・オルメルトの間で、だれがこの狂暴さの中で最も決断できているかというメディア上での競争の対象物なのだ。労働党を指導する戦争犯罪者か、あるいは、残っているもの、今朝、世論調査の中で4ポイント上げたものだ。一万人ほどの声に対抗して、無垢の350人のパレスチナの犠牲者たちを取引する無制限のシニズムを越えて、バラクは、またも、政治家としての近視眼を見せたのだ。獣性の競い合いの中で、彼のすべての努力にもかかわらず、彼は、ベンジャミン・ネタンヤフを追い越すことはまず無理だろう。選挙民は、コピーよりオリジナルのほうが好きなのだ。


戦争指導者が今日、レバノン戦争をイスラエルの失敗に転換したものと同じ問題にぶちあたっているので、ますます、植民地戦争を経験したものなら誰でも知っている問題:どのように終らせるか?が問題なのだ。「我々の「仕事」が済めば、やめるだろう」と、ちっぽけな指導者たちの傲慢さ一杯に、彼はそう表明した。しかし、この仕事は、いつ終わるのか?イスラエルの指導者たちの植民地主義的夢の前で、いつ、ガザと西岸地区の住民は、降参をうけいれ、壁に囲まれ、一つ一つちりちりバラバラになって孤立した12個ほどの保護地に縮められてしまった「パレスチナ国家」という国民国家の希求を限定することを受入れるというだというのだろう?


もし、これがバラクが実現したいと願っている「仕事」なのだとしたら、イスラエルの民衆は、非常に長いだけではなく終わりのない戦争を受入れなければならない。そしてもしユダヤ国家が、短期戦(ドイツ語でいうblitz krieg)によく武装されているとしても(とりわけ、航空機によって行なわれる時)、彼らは、パレスチナの人々が、植民地化の弾圧の犠牲者の民衆のように、戦闘の主役となって動く耐久戦になると、早期に危機に陥るだろう。


戦争が開始されてから、一週間経つ前に、政治家や軍人の誉れに満ちた声明にもかかわらず、イスラエルの雰囲気は、すでに変わりつつある事を説明している。先週土曜に、ガザの空爆の後で、私たちは1000人強くらいで自発的に、我々の怒りと恥を表明するためにデモしたが、今度の土曜日には、イスラエルに対する国際的な制裁とエフード・バラクとそのチームを国際刑事裁判所にかけようという私たちの仲間は、もっと多くなるだろう。私はそう確信している。


ーーーーーーーここまで転載ーーーーーーーーーーーーーーーーーー