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ガザからのメール転載(その11)

AMLからの転載です。ガザでは瓦礫の下の死傷者(彼らは今までの死傷者に数えられていませんから、ますます死傷者の数が増えます…)の回収と、葬儀ができずにいた死者のお弔いがようやく始まります。


こんなことがもう終わりになるように、停戦ではなく終戦が迎えられるように、国連人権理事会からの調査団が派遣されるよう、今日は家族と連名で日本の政治家数名にFAXをしました。


id:boostedフォーマットを公開してくれています>
http://d.hatena.ne.jp/boosted/20090119


国連人権理事会で採決された非難決議の翻訳も載せられていますので、ぜひお読みください。


以下はAMLからの転載です。




ーーーここから転載ーーーーーーーーーーー

最新情京都のおかです。

ガザのアブデルワーヘド教授からのメールを転送します。
この4日間、連絡がなかったので同教授の安否が心配でしたが、
昨晩、メールが届きました。


停戦がとりあえず発効し、遺体の回収が進められています。
この間ずっと放置されたまま腐乱が進み、身元が分からない遺体も複数あり、
それらは、ひとつのお墓に集団埋葬されたとあります。


この3週間、同教授のメッセージを翻訳しながら、これまで縁のなかった英単語をたくさん覚えました。
最初、それは、軍事兵器の名称でした。
今日、decay (腐乱する)という単語を知りました。
悲しい語彙ばかりが増えていきます。


断片的な記述の向こうにある、悲しみや痛みの具体的な形に思いを馳せてください。


******** 転送歓迎 ********


追ってTUP−Bulletin 速報に訳文推敲の上、アップされますので、
転載される方は同速報からお願いします。
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/


【メールその38】 これはパレスチナ人という存在に対する戦争にほかならない!
日時:2009年1月19日(月)1:51
件名:ハロー、破壊されたガザから!


2009年1月18日(日)侵攻23日目
ガザ停戦!これが停戦か?とんでもない!


今朝(2009年1月18日日曜)、イスラエルは一方的停戦を発表した。だが、実際には、彼らはコンタクトゾーンで銃撃を続けている。フェンスの向こう側で何時間かたって、パレスチナの諸組織が停戦を宣言した。その間も無人飛行機はガザ上空を立ち去ることなく、F16は、イスラエルによる停戦発表の12時間後になってさえいくつかの建物を攻撃目標にした。


ほかのところでは救助作業が続いている。今日初めて、残骸の下、農地のいくつかの場所やゼイトゥーン地区の裏道、ガザ地区の北部、そしてイスラエル軍が攻撃し破壊したところから、新たに100以上の遺体が見つかった!瓦礫や破壊された家の下から子どもたちをふくむ一家全員〔の遺体〕が発見された家族もたくさんある。医療関係筋によると、今日、発見された死者の2割が身元不明だという!発見された遺体のうち、17体は〔身元の判別が不可能なほど〕完全に腐乱が進みひとつの墓に埋葬された!


ゼイトゥーン地区の東部に住んでいたアル=サンモーニー家の一族も遺族になった。攻撃の最初の頃、イスラエル人たちはこの一族の13人を殺した!民間人で、白旗を掲げ、その場を通過させて欲しいと訴えていたのに、彼らは撃たれ、殺されたのだ。イスラエル兵たちはさらに、自宅にいた同じ一族の15人を殺害した!今日、停戦が発効し、救助チームはまたも、同じ一族の21体の遺体を発見した;この一族の50から60名もの人々が侵攻のあいだにイスラエル兵に撃ち殺されたそうだ。


死者のなかには子どもも女性も老人もいる。死者の数は1300を超えた。こんなことをどうやって信じればいいのだ、理解すればいいのだ、ただただ唖然とするばかりだ!何の罪もない市民が最大の代償を支払わされた;彼らはその命で償わされたのだ!これはジェノサイドだ!


ガザの社会全体が打ちひしがれている。喪われた命の数々、圧倒的な破壊、残骸、死傷者、そして絶滅のさまに!農作地も農民の家々も彼らのまわりのすべてが甚大な被害に見舞われた!市民たちは誰もが打ちひしがれ、精神的外傷を負い、ショックを受け、悲痛な思いでいる!周囲の〔人々の〕心理的状況に心が震える!イスラエル兵が建物内部にまで侵入した住宅は、どこもかしこもめちゃくちゃにされた!彼らは壁に、ヘブライ語で「死」や罵倒の言葉やダヴィデの星を落書きし、さらには聖なるコーランにまで落書きしたのだ。


イスラエル人たちは今なおパレスチナ人の家庭に電話をかけ、お前たちに新たな罰を与えてやるぞと脅している!午後にはイスラエルの航空機が一機、反ハマースのビラをガザの西部に撒いた。愚かしい行為だ。ガザの誰もが、その政治的な帰属などおかまいなしにパレスチナ人であれば誰であろうと攻撃してくるイスラエルの有無を言わせぬテロリズムを体験したのだ;これは、パレスチナ人という存在に対する戦争にほかならない!ビラを撒くなんてふざけた行為だ!ガザ地区のありとあらゆるところで市民を情け容赦なく攻撃し、人々のあいだに甚大な数の負傷者と狂気の沙汰としか思えない数の命を奪ったあとでは誰ひとり、こんな愚かなビラに心動かされる者などいるはずがない。F16戦闘爆撃機によって爆撃された市民に対して、こんな1枚の紙切れで何ができるというのだ。冗談もいい加減にしろ!


今晩のガザは、用心深い沈黙と期待のなかで時を過ごしている!状況全体が、いつなんどき、燃え上がり爆発しても不思議ではない!イスラエルの戦車部隊が新たな作戦を展開するのではないかと恐れている者たちがいる。今まさに頭上で偵察機の飛ぶ音がする。彼らは何もかも監視しているのだ!だがイスラエルが攻撃目標にする何が今もまだ残っているというのだろう!?ガザのいたるところに恐怖の、破壊の、死の、いまだ語られていないたくさんの物語がある。ガザ市の80%が依然、電気なしの状態で生活している。


24日目 侵攻の時:
停戦が発効した翌日だというのに、イスラエルのF16が私たちの頭上に!戦車部隊はなおガザ地区内部に。今朝、イスラエルの軍艦がガザ市のどこかを砲撃した。その音がはっきりと聞こえた!ガザのインフラは無惨に破壊されている。電気や水が手に入る者は幸運だ。ガザ市の境界に住む者たちは電話もつながらない。瓦礫の山、不毛な荒涼たる土地に変わり果てた地域がいくつもある。今日、アル=サンモーニー一族の新たな遺体がさらに見つかった。また、パレスチナ人医師の妻でウクライナ人のエリナ・エル=ジャルーの遺体も見つかった。彼女の子どもたちの一人も母親の傍らで遺体で見つかった。その妹はシファー病院の集中治療室で生きているのが分かった!報告によれば、侵攻で5人の外国人が殺されたという。