『プージェー』その後
少し前に、『プージェー』というモンゴルの遊牧民のドキュメンタリー映画を見て、羊代を寄付してきた。昨日帰ったら写真入りで寄付したお金の使われ方が届いていた。
ウェブのほう*1には手紙にあった以外の情報もあり、読んでいたらなぜかとても親しいひとのことのように感じてしまい、泣いてしまった。
この映画を見たことのある人は知っていると思うけれど、スレンさんは映画のタイトルになっているプージェーという少女の祖母。しかし、プージェーの母は乗馬中の事故で亡くなり、プージェーは酔っ払い運転の車にはねられて亡くなってしまった。その上、遊牧民としての財産である羊たちを盗まれてしまって草原では暮らしていけなくなり、家族との思い出のなにひとつない、慣れない都会のアパート暮らしをしていたのだ。
しかし、映画を見た人の寄付でこうして家畜を買うことができて、スレンさんは草原にもどることが出来た。プージェーの従兄弟のバーサも馬に乗れるようになり、かつてプージェーがやっていたようにスレンさんを手伝っていけるだろう。
もらった手紙で面白かったのは、バーサにちいさい兄弟ができて一緒に写っているのだが、これが映画撮影当時の小さいころのバーサにそっくり。ちなみに小さいころのバーサはまるで女の子みたいだったのだが、今はちゃんと男の子の顔をしている。
反対に、スレンさんやプージェー、プージェーのお母さんは男顔。プージェーは喋り方がおっさんのように口汚いというのが影響してか、おっさん顔だった*2。映画の感想で「可憐な少女」とあるのだけど、モンゴルの大草原で必死に生きている、という意味では可憐かもしれないが、『カリオストロの城』でヒロインが言われる「可憐だ…」というのには程遠い。可憐というよりはやはりリポーターの関野氏や監督が感じたように、5歳で裸馬を乗りこなし、悪態つきながら羊の世話をするプージェーは、口汚いけど「かっこいい少女」だったと思う。