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第13回世界バレエフェスAプロ第3部感想

(1)「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ

マリア・アイシュヴァルト/マライン・ラドメーカー

振付:ジョン・クランコ、音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

ジュリエットがロミオに向かって感情を吐露するのに、ロミオはたびたび自分の感情に酔って自分対世界になっちゃう振り付けに、この後の悲劇を巻き起こす彼の性格描写の片鱗をみました。ジュリエットも何度も失神しそうになっててかなり厨2風味ではあるんですが…。全幕で見てみたいな、ジョン・クランコ版。

(2)「ジュエルズ」より"ダイヤモンド"

アニエス・ルテステュ/ジョゼ・マルティネス

振付:ジョージ・バランシン、音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

お上手です。そして気品がすごい。この演目での二人の演技に文句はないけど、でもルテステュには性格のはっきりした役柄をやってほしかったなー。

(3)「ディスタント・クライズ」スヴェトラーナ・ザハロワ/アンドレイ・メルクーリエフ

振付:エドワード・リャン、音楽:トマゾ・アルビノーニ

ザハロワはやっぱり凄い。けど、コンテンポラリーじゃなく、クラシックで見たかったなあ。あまり記憶に残ってませんが、凄すぎて口から出たエクトプラズムと一緒に記憶が気化しちゃったんだと思います。気になる点、悪い点があったら覚えてるはずなので。

(4)「パガニーニ」 マルセロ・ゴメス

振付:マルセロ・ゴメス、音楽:ニコロ・パガニーニ

ヴァイオリン:チャールズ・ヤン

家族曰く「才能の無駄遣いw」。みずから振り付けた演目でのマルセロ・ゴメスとヴァイオリンのチャールズ・ヤンが丁々発止でやりあう舞台。めちゃめちゃおもしろかった! 双方、ジャンルを超えて完全に互角。ヴァイオリンの音色はまるでチャールズ・ヤンの歌声かのようでした。

(5)「ラ・シルフィード」第2幕より

タマラ・ロホ/スティーヴン・マックレー

振付:ヨハン・コボー(オーギュスト・ブルノンヴィルに基づく)、音楽:ヘルマン・S.レーヴェンスヨルド

コボー振り付けのシルフィードを踊るタマラ・ロホ、素晴らしかった。ふわふわしてるように見えてしっかり自立してて、人間を翻弄するシルフィード! 人間の女性との結婚が近いのに、執拗に迫るスティーヴン・マックレーにあとちょっとのところで一指も触れさせず、最後の最後で足の甲に触れたマックレーを下からぎろり、そしてさっと手を離すマックレーで幕! 最高です!