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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

SIMONDOLL 四谷シモン@そごう美術館

横浜そごう美術館で四谷シモン人形展。15年ほど前に新宿小田急で見て以来なので、美術雑誌の誌面でしか知らなかったあれやこれやから、2000年代の作品、ずっと気になっていた作成方法に衣装や靴の裏話も知ることができて、大満足。なにより人形たちの周囲をまわって見ることもできる、思い切った自由な展示方法のおかげで、その存在感がしっかり感じられます。

終盤はアトリエの一隅を再現した写真撮影可能なコーナーを経てから、近年の作品、木綿のアンティークレースのワンピースを着た2014年の最新作で締め。その60年近い人形製作の時代区分を考えています。依代期(手縫いのみ)→ベルメール期→女装訣別期→少年少女期→(澁澤ショック期)→天使期→キリスト期→老年ナルシスト期→迷いなき人形師ゼペット期(現在)、というようなイメージでしょうか。

さて、今回の図録はなんだかファンシーな感じなのと、かつての新宿小田急の真っ赤なハードカバーのものと、ほとんどかぶってる内容なので買わなかった。もしかすると美術批評家のこういう記事が載ってたかな。で、図録がファンシーな感じだったので、新しめの人形の絵葉書買おうと思ったら、人形の画像に思いっきりかかるかたちで図録にも使われてるファンシーなロゴが載ってて、こちらも買いませんでした。買ったのはそのロゴがあるものの、人形の画像にはかかっておらず、かつ新しめの人形のなかでもっともエポックメイキングな二体が載ってる栞。でも栞としてはもったいなくて使わないなあ、きっと。