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『キングスマン』@立川シネマシティ

おっさんのスーツと眼鏡姿でのスパイアクション、エロくて最高! 世界を平和にしたい動機が自分の家族っていう地に足着いたリアルが身に沁みる。あとあのパグの活躍シーンがあれば最高! そして音楽の使い方がベタすぎてむしろ何かを超越してた。とくに「威風堂々」で、映像作品に使われることであるイメージが付与されるクラシック音楽について考えさせられた。

映画と「威風堂々」といえば、それまでは炭鉱閉鎖と労働者を描いた1997年の『ブラス!』だったのだが、わたしの中では『キングスマン』で塗り替えられてしまった。

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ほかにその手の例では『地獄の黙示録』のワーグナーがある。でも、「ワルキューレの騎行」の歌詞は、言ってみりゃ上下関係厳しい商社の社員寮の駐車場での奥様トラブルみたいな内容なので、勇ましいのは曲だけなのだが。

それに比べるとエヴァンゲリオン「第九」一神教的なるものの脅威が感じられるいい使い方だと思う。その点、キリスト教圏のオタクがどう感じるのか、聞いてみたいものです。

そして予告編で、007を別の例のSF視点から見てしまう自分に気付く。早くワトソンから現代JBまでの屍体スパイものの年代記が書き継がれないかしら。

あと、予告編でみたガイ・リッチーのアメリカとロシアのスパイが冷戦時代にバディ組む映画は絶対見たい。またしてもBLネタに事欠かない雰囲気!

ところで『キングスマン』、主人公が「後ろで」にキラーンとなるのはモーリス的なBLへの目配せっていうのは深読みしすぎですかね? あと、なんで単数なの?