読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

入院中の愉しみ

もともと持病とまではいえない各種内臓や呼吸器の不具合がちょこちょこあり、生活が病気とともにあるのがデフォルトのわたしは、田部井淳子さんの「病気になっても病人にならない」の言葉を知って、ちょっと人生の過ごし方が変わったと思う。

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それと、どんな時でも観察や解釈がやめられなくて、それに気を取られて病気の痛みやつらさがまぎれていたりしたのが、もっと積極的に愉しめる要因を探したり、持ち込んだりするようになったのだ。

 

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今回は入院先が東大病院だったので、「ならば入院中に『神田神保町書肆街考』の東大の形成過程を読むことにしよう」と、読み差しの『チベット現代文学の曙 ここにも激しく躍動する生きた心臓がある』とともに入院荷物に入れた。

 

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チベット現代文学の曙 ここにも激しく躍動する生きた心臓がある』をじっくり読んだのと、退院が一日早くなったので、『神田神保町書肆街考』は最終日の夕方から読むことになったのだが、東大成立のパートまで無事、読み進めることができた。おかげで『シン・ゴジラ』で壊されたはずの東京駅方面から昇る朝日も格別に見える。

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不忍池越しのスカイツリーと、東京駅周辺のビル越しの朝日

あとは微熱があって入浴できなかったので、院内理容室に洗髪に行ってみたり、院内タリーズに行って飾られている帆船模型二艘をじろじろ見たり。

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そして治療前から退院後の生活指南表紙のピンクリボン運動のキティさんが虎視眈々とマイメロを追い落とそうとしているような姿に戦慄したり。

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そんなこんなで、もともとあまり見ないのもあるけど、自室のTVは一度も点けなかったなあ。英語圏の諺に、「好奇心は猫をも殺す」というのがあるけれど、わたしのような妄走族にとっては「好奇心と妄想力は暇をも殺す」のほうがしっくり来そう。そんな諺、ないけどね。いや、世界のどこかにはあるかも?