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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

夜桜連想

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夜桜を眺めながら一人で歩いていると、ほの白い花に、早逝した友だちの顔を思い出す。白い花が、お棺のなかの白い顔を思い出させるのだろうか。

若くしてこの世を去った友だちについては、こちらが年経るごとに、「なにか手立てはなかっただろうか」という思いが、「今ならこんな手立てがあったのに」となることがあって、それがせつない。

 

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あるいはこんな連想は、夜も咲いている花が、昼の世界と夜の世界を繋げ、そしてそこから冥界までも繋げていそうに感じるからだろうか。坂口安吾の『桜の森の満開の下』のイメージも抜きがたくあるのは間違いない。

 

 

また、春になると花粉症になるわたしはもともと喘息持ちなので、花粉症が佳境(え?)に入ると、呼吸器系アレルギー×呼吸器系アレルギーでかなりヤバさが増す。そうすると、朝だけだった喘息薬の吸入を、朝晩にしても発作が出そうになったりと、いつもより死が身近になる。

脳に酸素がじゅうぶんに供給されているとは言いがたくなるのも相俟って、こんな夜桜からの連想にいたるのかもしれない。ちなみに喘息患者の喘息発作による死亡率は意外に高い*1。人通りの少ない夜桜の下で喘息発作で死なないよう、発作時のための喘息薬は持ち歩いていたい*2

 

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今週のお題「お花見」

*1: 「発作開始から1時間以内の急死が13.6%、発作後3時間以内と合わせると29%だった。救急室への到着前や直後の死亡が多く、自宅や搬送中に亡くなる人も多い」https://style.nikkei.com/article/DGXMZO89548590R20C15A7000000?channel=DF260120166503

*2:スケバン刑事』第2部「新たなる戦い」編で、剣道部長のジョックスが「喘息は根性の問題」と偏見から決めつけて、喘息患者の生徒から奪った薬。結果、その生徒は死亡。