世界バレエフェスAプロ・クラスレッスン見学会
三年に一度の熱狂の祭り、開始。というわけで昨日は世界バレエフェス出演者のクラスレッスン見学会で朝から上野の東京文化会館へ。上野公園のなかを通って来たのですが、それでも暑く、開場までカフェで涼んでいました。
クラスレッスンは、サラ・ラムのプロの中にまじってもひときわ細い姿を見て、ふたたびムンクの「思春期」の絵の少女のようだと思ったり。
クラスレッスンでは登場するなり客席に大きく手を振り、スマホで手を振り返す客席の動画を撮るダンサーや、クラスレッスンの日なのを自覚していなくて入って来てふと客席を見てあたふたするダンサーなど、舞台とは違う面を見られて楽しい。とくに女性ダンサーはトウシューズ姿を見ることが多いのが、クラスレッスンだとバレエシューズで身体を動かしているので、「あれが基準となる動きか」と、自分のぜんぜんできてないレッスン時の勉強にもなりました。
見学会のあとは、座りっぱなしの身体をほぐすため、一回外に出て東京文化会館の周囲を半周してから、館内に戻って精養軒へ。カウンター席からバレエフェス用に飾り付けられたホワイエを見ながらランチ。桃のクリームスープと単品のハンバーグを。眠くならないよう炭水化物はやめておきました。
開場して夫の人と落ち合ってからは、物販であれやこれやそれやと、瞬く間ににまんえん近く散財しました……。
バレエフェス本体は、一日に脳が受容できる美の量を超えていて、時々気絶していました。今回はオーレリ・デュポン、アレッサンドラ・フェリ、エリザベット・ロスなど、すでに芸術監督としても活躍している年齢層のベテランが存在感を発揮している感じ。とくに「ラ・ルナ」を踊ったエリザベット・ロスは、年を取るのをやめてみたわ、という感じで演目も相俟ってこの世の理から離れているかのようでした。
この世の理から離れている、といえば、いつも「重力とは?」と驚かされることの多いダニール・シムキンの「ジゼル」のバジル。シムキンがあまりに軽々と踊るので、ミルタの呪いで無理やり踊らされて息も絶え絶え、というようにはとても見えず、「これもうシムキンのバジルは死んでいるのに気づいていないだけなんでは……」と思ってしまいました。
ヤーナ・サレンコはパートナーが来られないとのことで、急遽「瀕死の白鳥」。うーん、やはりロパートキナの「瀕死の白鳥」と比べてしまいます。ロパートキナのそれは、動物の声を聴くシャーマンのようなマジカルさで人と鳥の種別、そして性別をも超えた白鳥と、その生と死を見せてくれましたが、サレンコのそれは「素晴らしいダンサーが踊っている白鳥(雌)」だったので。
ところで世界バレエフェス、今回からKOSEがスポンサーについたのですが、女子のみのお土産が太っ腹。バレエフェスとKOSEのダブルネームの袋には、バレエフェスに触れてからの商品紹介に、2回分の化粧水とコットン、ファンデーション試供品、美容液試供品(大量!)という内訳。