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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

春の憂鬱

花粉症持ちなので、例年、春は憂鬱なのだが、今年は新型コロナでいろいろと生活にめんどくささも加わり、憂鬱度が分度器で30~50度ほど上がっている。

花粉症のほかに喘息持ちで嗅覚障害もあり、膵臓と腎臓の機能が弱めで、ちゃんとした食生活をしていないとうっかり貧血になってしまう、という事情もあり、新型コロナに罹患すると重症化しそうだな、というのもある。一時期はその恐怖からか、夜中に不安発作で飛び起きたりもしていた。

そんな虚弱な身としては、かかりつけ医というのは非常に重要である。今日は花粉症の薬の追加をもらいに、夫婦でお世話になっているかかりつけ医に行った。このお医者さんは声楽家を多数、患者に持ち、自身もオペラ歌唱を習っていて、バレエもお好き。先日のパリ・オペラ座公演の感想を聞かれた。そして、

先生「時期的にギリギリでしたよね。キャンセルになってたらNBS(招聘団体)つぶれてたでしょう」

わたし「でしょうねえ」

先生「間に合ってよかった。赤字にはなってるかもだけど」

などと話していると、先生が言った。

「いやあ、楽団員、大変だなあとか、うちのクリニックの近所の食べ物屋さん、大変だなあとか思ってたら、自分が危なくなってきちゃった」

あわわ、思いがけないかたちで局地的医療崩壊が……。

でも、それはそうですよね。だって、声楽家たちは一様にお休み中で、感染の危険を考えたら、先生にかかりにくる理由もない。でもこちらとしては先生の廃業は困ります。しかし、食べ物屋さんとかと違って、何度も訪問してお金を落とせるわけでもなし、先生が廃業を決めたらどうしようもないのかな……。あー、憂鬱。

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