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混ぜるな危険

その1:コーヒー×炭酸

コーヒーの酸味に炭酸の酸味を合わせるというのが、どうしても受け入れられない。両者の酸味は合わないと思うし、なんならコーヒーの酸味は別の酸味と合体すること自体が鬼門だとさえ思うからだ。チーズケーキの酸味とか、別々に口に入れるものなら合うものもあるけれど、混ぜ合わせるのは厳禁、混ぜるな危険!と思うのである。

ところがコーヒーに炭酸をぶち込みたい勢は定期的に現れる。コンビニに炭酸コーヒーのボトルが並んでいるのを見ることが数年周期であることからも、やつらの諦めなさがわかるというものだ。

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そんなコーヒーに炭酸ぶち込みたい勢が、今年はドトールの「コーヒーレモネードソーダ」で進軍してきた。炭酸の酸味とコーヒーの酸味がそもそも合わない〜!と思っているのにレモネードまで!と思ったら、そのレモネードがレモンシロップ使用のせいで激甘。なんだろう、飲む地獄?

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香水に喩えるならトップノートはコーヒーで、すぐに激甘レモネードにとって替わられ、コーヒーもレモネードも基材である炭酸によって香りと味の要素が無秩序に、かつ常に押し上げられて混乱を極めている地獄!

あるいは人間関係に喩えるなら、ぶりっ子チアガール陽キャ(レモネード)とシニカル真面目図書委員(コーヒー)をお調子者(炭酸)が「わー、お似合いぃ〜!」と無理やり教壇に上げたら、チアガールと図書委員が反撥し合ってお互いの性格のえぐみまでもが顕になる闘いが繰り広げられてるみたいな地獄。

炭酸水でもミネラルの影響で酸味を感じることのない、苦味系統のものを使えば、コーヒーと炭酸の酸味バッティングは避けられるのかもしれませんが……。いや、飲みたくありませんけどね?

 

その2:男浅倉南×若草物語

 『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』を見ました。邦題のサブタイトルがダサい問題はありますが、映画自体はとても良かったです! ジョーは原作どおりというか、創作者の孤独描写が迫真でした。

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原作では四姉妹の弟分みたいだったローリーが、顔も頭もよくて裕福なのにダメ男としてキャラクター造形されてて驚いちゃいました! どのあたりがダメ男かというと、メグ、ジョー、エイミーに次々粉かけるんですよね。さながら男朝倉南って感じです。しかも不美人なベスには粉かけないの。いや、状況とかは原作どおりなんですけど、そう見えてしまうんですよね。ティモシー・シャラメが美しすぎるせいなのか、彼の演技力のせいなのか、その両方なのか……。あとベスを不美人としてキャスティングしてあるのもローリーの男朝倉南っぷりに拍車をかけますね。

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それとは別に、原作を読んだ人に、四姉妹の中で不人気投票をしたら一位になりそうなエイミーが、「なるほど、こういう側面もあるかもしれない」と思えるように、かなり厚みをもって描かれていたのがうれしい驚きでした。これもエイミー役のフローレンス・ピューの演技力の賜物だと思います。子ども時代に原作を読んでエイミーに感じていたわだかまりが、この映画で解けました。