サラダ音楽祭メインコンサート@東京芸術劇場コンサートホール
とても久しぶりにホールで生オケ生ソプラノ生オルガンを聴いている体感で、自分がいかにこれを欲していたのかを実感して涙ぐんでしまった。
NoismはB席しか取れなかったのもあり、やや見づらいところもあったけど、満足。大満足ではないのは、『Adagio Assai』のスクリーンを使う演出は、舞台上にダンサーだけがスクリーンの前に存在する形式じゃないとのめり込めないなと思ったから。今回はオケの後ろ、舞台後方にスクリーンがあり、主にオケの前でダンサーが踊る形式だった。上から見下ろすB席じゃなければ違和感ないのかな? と思ったけど、Noismオフィシャルの一階席から見た写真でも、やはりスクリーンとダンサーの間に楽団が居る存在感が。
Noismの『Adagio Assai』 やその他のスクリーンを使う作品は、スクリーンに投写されるダンサーの過去の動きと、ステージ上の同じダンサーの現在の動きが緊張感を以て対峙する、のを観客が固唾を飲んで見守る、という作品だと思っているので、スクリーンとダンサーの間に夾雑物があってはいけないと思うのですよね。かといって都響のコンサートで都響がオケピに入るのも変だろうしなあ。
『Fratres III』は舞台が暗くないと入り込みにくい作品だと思うのだけど、今回はこの曲の難しいヴァイオリンソロを、都響のコンマスが華々しく弾きこなしていたのには驚嘆した。これまであの曲のヴァイオリンソロはソロじゃなくて二重奏かと思っていたんですよね。まさかあれを一人で弾いていたとは……。これを生で聴くためなら舞台が明るくても仕方ないかな。いや、どうだろう。そんなことを考えた夜でした。