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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

『ふしぎな庭』シリーズ全5作品上映@青山ブックセンター本店


雪の積もって降り続く、とても23区内とは思えない近所を見ながらひと気の少ない表参道へ。青山ブックセンター本店でチェコアニメを見てました*1。ロシアとかチェコには『大きなかぶ (世界おはなし名作全集)』、『おばけリンゴ』あたりの、大事に育てたら大きくなりすぎて困る話が多いような気がする。


最初ガラガラかと思ったけど結局満席になったので、「外の雪はやんだのかな?」と思いきや、上映後の表参道も閑散としてた。いっしょに見に行った、チェコアニメほぼ初体験な人は「チェコの子どもたちはこんなシュールなアニメに感情移入できるのか?」と、面白がりながらも不思議そうでした。しかし、寒かった! 帰宅後、よもぎ餅のお汁粉でおやつにしました。



ところで、『ふしぎな庭』シリーズ第一話の「動物がすきな男」について、つらつらと妄想しています。生まれたばかりの乳児や、抱いてあやされる幼児と併置するかのように映し出される「優しい紳士」。彼はどのようなプロフィールを持ついかなる人物なのか。


彼には普通に生活するには問題はないが、仕事や家庭を持つには難のある程度のなんらかの障害があるのではないか。なにせクジラの子を鯉、象の子を犬の子と騙されて掴まされるくらいなのだから。そして子どものころ、両親のもとで小鳥やげっ歯類を飼ってはみたが、死なせてしまった=それ以降ペット禁止、な過去などがありそう(ふと思い出される『二十日鼠と人間』… いやいや、このアニメの紳士はきっと人は殺してないよ!)。


でも両親が遺した遺産で気ままに生きることはできている。クジラが泳げるほどの池を擁する庭をぽんと買ったりとか、わりと優雅。たぶん親戚の両親の兄弟とか従兄弟の後見人がいるね。紳士が亡くなってすぐに庭の持ち物が整理されてるし。で、庭はなにかしら財産整理するのに面倒とかの一族の大人の事情で放置されてる、とか。


などなど、どうもチェコアニメを見ると、いろいろと裏事情を考えたくなってしまいます。



[追記]
日記の感想コメントを投げていただいて思ったのだけど、クジラのための池があるような庭を買っておいてしばらくすると、クジラのことは忘れてしまったみたいに犬の子(と偽ってつかまされた象の子)に夢中になっているあたりも「仕事や家庭を持つには難のある程度のなんらかの障害」がありそうな。


だって子どもでも大人でも、クジラが住めるくらいの池のついた庭を買って、クジラをその池に収容したら、それまでにも増して夢中になると思いませんか? 1分の1ジオラマ、みたいな感じで。なのに、目の前にいないとクジラも象も急速に忘れてしまうなんて、なんらかの記憶障害っぽい感じもしないではないような。

*1:http://d.hatena.ne.jp/Mmc/20080110:でメモしておいたもの