読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

2019-01-01から1年間の記事一覧

『シュヴァルの理想宮』@恵比寿ガーデンシネマ

映画『シュヴァルの理想宮 シュヴァルの理想宮』本編映像~理想宮作り~ 奇人変人を見に行ったはずなのに、世の生きにくさと死による救いに泣かされて帰ってきました。おかしいな……。 クリスマスに見ようと思っていたわけではないのですが、ちょっとしたこと…

待降節なのでクリスチャンぽいことを書く・その2

バブル期、十二月の会社の飲み会の二次会で、「クリスチャンならクリスマスソング歌ってよ~」と言われた。そこでわたしにとってのクリスマスソング、つまり教会で歌われるクリスマスの歌を歌ったところ、「なにその辛気臭い歌~」と笑われて、プチっと切れ…

キラキラ地名・インターナショナル・シティーハンター

◆キラキラ地名 南アルプス市が誕生した時にも驚かされましたが、山形市アルカディア、という住所があると知って、キラキラならぬクラクラしています。ここで育つと、わが青春のアルカディアになるわけか。 わが青春のアルカディア [DVD] 出版社/メーカー: TO…

同人誌の文字校正

12月18日、待降節もクリスマスまで一週間ほどになりました。このエントリは書き手と編み手の Advent Calendar 2019の18日目です。 adventar.org 一昨年の編集とライティングにまつわるアレコレ Advent Calendar 2017には「国政選挙は新聞社の『まつり』」で…

魔夜峰央原画展を先生出身地で見る

Noism公演から一夜明けて翌日は、新潟では新年五日までの魔夜峰央原画展へ。 museum.nmam.jp この原画展、神保町の明治大学 米沢嘉博記念図書館を皮切りに全国を回っているのですが、どうも地方での方が作品が多そうだし、会場装飾が豪華そう。福岡会場あた…

Noismを見に新潟へ

夏にめぐろパーシモンホールで初めて見て衝撃を受け、サポート会員になり、次作は本拠地で見てみようと思っていた、新潟市民芸術文化会館専属舞踊団Noismの新作公演「Noism1+Noism0 森優貴/金森穣 Double Bill」を見るために新潟へ。 m.youtube.com m.youtub…

待降節なのでクリスチャンぽいことを書く

ああベツレヘムよ などかひとりほしのみにおいて ふかくねむるしらずやこよい くらきそらにこのよのひかりの てりわたるを この歌詞の「ほしのみにおいて」を「星の身において」=「占星術的な何か」だと思っていたら、「星のみ匂いて」だと知ったときの納得…

世界人権宣言71年

明日は国連による世界人権宣言から71年目の人権デー。これに先立ち、チベット、ウイグル、南モンゴル、香港の支援者などが合同で、12月7日に東京・浅草でピースマーチを行いました。 あいにくの空模様でしたが、土砂降りになることなく、無事にピースマーチ…

好きな食感:つるん

つるんとした食べ物が好きだ。 寒天入りのカップのヨーグルト、水羊羹、ババロア、杏仁豆腐、チョコレートパイ*1、カスタードプリン*2、各種ゼリー、寒天、ムース類などなど。 甘いものだけじゃない。赤ピーマンのムース、レバーのパテ*3、トマト寒天*4、煮…

冬コミ予定はコピー誌

夏コミで暗黒通信団から『クズ度で見る古典バレエ』を出しましたが、冬コミは神戸暗黒通信団からコピー誌を出す予定です。 これ↓はボツにした表紙案。ある意味、闘病モノですが、暗くはないです。タイトル・書影などはまた後日! https://twitter.com/kobe_a…

わたしには故郷がない

わたしには故郷がない。これは、生まれた国が地図上にもうないとかそういう話ではなく、ホームタウンといえる場所がない、という意味だ。 小さい頃のことを思うと、理想とされる町に住んでいたのだと思う。その町というか住宅街は日当たりのよい丘の上で、高…

【気になる言葉】足蹴り/ポーク/豚コレラ

十か月ぶりに戻ってまいりました、「気になる言葉」シリーズ。今回も複数セットでお送りします。 ◆足蹴り 足蹴にする、からの転用なのだろうか。しかし、蹴るのは足で行う以外にどこでできるのかというとを考えると、「朝の朝食」のような重複表現なのでは。…

アイヌ語における「上野」

もう先々月になってしまった北海道旅行、着いてみたらアイヌ推しのホテルでした。館内着から館内装飾、ギャラリーやら浴室名やら、阿寒湖のアイヌコタンが近いのもあってか、何やらかにやらアイヌモチーフが頻出。館内で前回の東京オリンピック時に二十歳だ…

読書妄想『こんな雨の日に 映画「真実」をめぐるいくつかのこと』

読書しているときに、本題とはたぶんあんまり関係ない寄り道的なエピソードに引っかかって、そこから妄想が始まることがよくある。えっ? 読書中だけじゃないだろうって? ええ、まあ、そうですね。 たとえば道を歩いていてふと見かけた進学塾のこの窓には、…

モエレ山で親指を挫く

北海道旅行の最終日、モエレ山に登った。モエレ山は札幌郊外のモエレ沼公園にある高さ52メートル、ほぼ左右対称、遠景からはなだらかでのどかに見える人工の山である。そう、遠景からは*1 しかし、このモエレ山、登り始めると途中からいきなり斜度が激しくな…

薄荷とアイヌと『動物のお医者さん』の地

アイヌ神謡集 (岩波文庫) 作者: 知里幸恵 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1978/08/16 メディア: 文庫 購入: 15人 クリック: 114回 この商品を含むブログ (61件) を見る 銀のしずく―知里幸恵遺稿 作者: 知里幸恵 出版社/メーカー: 草風館 発売日: 1997/02…

ビーツと乳液

◆玉ねぎ畑にビーツを思う 北海道に行って、空港から宿までのドライブ中に繰り返し見かけて興味深かったものがあります。それは、玉ねぎ畑。 といっても畑には何も生えておらず、収穫された玉ねぎの詰まったコンテナがときにランダムに、ときに固められて、と…

チミケップ湖

北海道旅行、人のいないところその③はチミケップ湖。ここは人がいないうえ、「キャンプ場でクマの目撃情報があります」という掲示にややビビりながら美しい湖(実際は川の一部)を堪能しました。 絵画のような、という陳腐な喩えしか出てこない風景 ところで…

900草原

北海道旅行、人のいないところその②は900草原。撮り忘れたのですが、看板のロゴのフォントのせいで「goo草原」に見えて、「中古車が放牧されているのか」とか言い合ったりしました*1。 馬がちらりと。おわかりいただけるだろうか 広すぎて牛を見かけても胡麻…

相生鉄道公園

前回のエントリで北海道に行ったと書いたけれど、人のいないところばかりに行っていたので現実感がなく、今でも半分、記憶が夢のようです。 人のいないところに行こう、というのを夫の人と特に示し合わせたわけではないのですが、お互い普段は仕事で過剰に情…

猫のように狐が眠る北きつね牧場

もう先月のことになるが、北海道で北きつね牧場というところに行った。フェンスで囲われた中に自然に近い状態でキタキツネが飼育されている観光施設だ。自然に近い状態を保つため、見学者は原則的にキタキツネにさわってはいけない。近くに来てもおさわり厳…

初老とは

かつては40歳くらいのことだった初老、今では60歳くらいが使用イメージに当てはまる言葉なのだそう。 www.nhk.or.jp うーむ、するとアラフィフのわたしはそのような呼び方だと何を名乗ればよいのだろう。なお青年と老年のあいだを指す中年は、35歳から64歳く…

『記憶にございません!』、豪華出演陣と直球の風刺に文句なし

www.youtube.com 映画『記憶にございません!』、笑って笑って、身につまされて、同監督の『笑の大学』を思い出す。たとえ現実に総理が記憶喪失になったとて、映画内の総理の記憶喪失前は5カ国語堪能、能力そのものに雲泥の差があるので何も期待できることが…

お米がおいしい秋ですね

お米。おいしいお米。それはわたしの場合、自転車で自宅から飛ばして10分ほどのところにある、こだわりのお米屋さんで買うお米である。 わたしの好みのお米は、硬めに炊いても香りと甘みがあっておいしいお米。このお米屋さんに最初に行ったときにそう伝えて…

高畑勲展@東京国立近代美術館

終了直前ギリギリに高畑勲展。けど、天才の仕事を、天才性の求められない仕事をしている凡人が仕事前に見るもんじゃないですね。仕事とは……。仕事って、なんだっけ……。みたいなことになるので。 というのも、とにかくその才能と容赦ない仕事ぶりに圧倒される…

両国ギョーザステーション

すっかり涼しくなって、暑さで死んでいたころの記憶が前世のように感じますが、その暑さと涼しさのあいだ、三途の川くらいのあたりで、両国駅のふだん使われていない3番ホームでギョーザを食べる会に参加してきました。 www.ffa.ajinomoto.com 1テーブル5人…

老後の計画に理想などない

今週のお題「理想の老後」と言われてふと気づきました。なんとワタクシ、あと五年で池内紀さんが東大を早期退職して「隠居」に入った年齢になるではないですか。 でも当方、凡人なので、五年後も今の仕事を変わらず遊び気分で(霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツ…

毒親持ちが見る 映画『フリーソロ』@新宿ピカデリー

www.youtube.com わたしは登山記録とバレエを見るのをやめられない。それはどちらも、「人間は、身体をここまで拡張できるなら、 精神も拡張できるのでは」という希望を持たせてくれるからだ。そんなわけで待ちに待ったクライミングのドキュメンタリー映画『…

『ディリリとパリの時間旅行』@恵比寿ガーデンシネマ

美しいものを見たなあ、という感慨に浸ることができるフランス風アニーのような映画です。 「子どもはあんなこと言わないでしょ」と感じるようなディリリの言葉も、「いや、でもここまで徹底的にフランス語を身につけた、しかも女子ならこの年齢でも言うかも…

声はすれども姿は見えず、ほんにスパムは蚊のような

今週のお題「夏を振り返る」ですが、今年の夏も蚊に刺され、そしてなかなか痒みが引いてくれません。しかも暑さがぶり返したせいか、蚊も復活したようで……。あの羽音を聞くと、仕留めるまでは寝られない、と思うのですが、敵もさるもの姿をなかなか現しませ…