映画『羊飼いと風船』@シネスイッチ銀座
気付いたら一日一回上映になっていたので岩波ホールのチベット映画特集の前に。階段の壁に、パンフレットに使われている蔵西さんの絵がチベット生活解説パネルとして貼ってありました。パンフレットより一つ一つの絵が大き目なので、見ごたえあり。
https://twitter.com/kuranishitenten/status/1349357759641178113?s=20
チベット映画『羊飼いと風船』の舞台のアムド(東北チベット)の絵解きイラスト描きました。映画は来週1/22(金)から公開です
— 蔵西/チベット少年僧漫画「月と金のシャングリラ」完結・電子版は限定特典付き (@kuranishitenten) 2021年1月13日
アムド絵解きイラストや絵地図は映画パンフレットにも載る予定…
シネスイッチ銀座さんではイラストのパネル展示やチュンproのチベットグッズ、拙漫画の販売も(見に行く😊 https://t.co/nIOHiqtGhg
https://twitter.com/kuranishitenten/status/1349357759641178113?s=20
映画は、夢や信仰が生活に結びついているチベット仏教の世界。スピリチュアルという言葉で表すには生々しく日々の生活と夢や信仰が密接に繋がっています。
そんな現実とひとつながりの夢のなか、草地の向こう、風紋で楊柳生地のような砂山を子どもたちが駆けていく風景には、日本の写真家・植田正治の鳥取砂丘の幻想的な作品を思い出したり。
いっぽう姉妹の関係のかすかな苦みには小津みを感じたり、おじいちゃんが亡くなって家に飛び込んでくるお父さんの顔のアップの照明とカメラワークにアニメっぽさを感じたり。
最後、彼女の決断は、風船のように宙に浮いたまま。そして子どもたちが風船から目を離せないように、観客は彼女から目を逸らすことはできなくなっています。夢の中で彼女の決断を見るかもしれません。
買って帰ったパンフレットを眺めながら、日本では夢と仏教といえば明恵上人だな、などと考えています。