『グランド・ブダペスト・ホテル』
エンドロールに流れる音楽や、その画面の隅々まで手の込んだ、工芸品のような映画。美術品のような女優、ティルダ・スウィントンも、ほかの役者たちも、完璧な作り込みでミニチュアのような世界を彩っている。まるで、シュテファン・ツヴァイクに供えられた、砂糖菓子のよう。
そして、ずっとハンナ・アーレントがすこし苦手だった理由を思い出した。それはツヴァイクの態度への彼女の批判。正しいといえば正しいけれど、誰もがアーレントのように強くはないのにな、と思ったことを。
エンドロールに流れる音楽や、その画面の隅々まで手の込んだ、工芸品のような映画。美術品のような女優、ティルダ・スウィントンも、ほかの役者たちも、完璧な作り込みでミニチュアのような世界を彩っている。まるで、シュテファン・ツヴァイクに供えられた、砂糖菓子のよう。
そして、ずっとハンナ・アーレントがすこし苦手だった理由を思い出した。それはツヴァイクの態度への彼女の批判。正しいといえば正しいけれど、誰もがアーレントのように強くはないのにな、と思ったことを。