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亡命のセンシティブ

昨日は中国で夫が政治犯として収監され、いきなり亡命者になったチベット人女性・ラモツォと子ども達が、その夫ととうとう再会! というニュースについて書きました。今日は続報として、亡命ということのセンシティブさを、映画『ラモツォの亡命ノート』監督の小川真利枝さんのエントリを読んで知っていただきたいと思います。

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亡命者や難民、移民を助けるとか、付き合うとなると、相手の言葉から「あ、そういう事情なのかもしれないな」と推測して物事を進める、というスキルが知らず知らず身についていきます。小川監督がしんどかったであろう、「秘密を持つ」こともその一つ。亡命は、失敗すれば命がなくなる危険を大いにはらんでいますから、ことが成就するまでは言えないことが、たくさんあるのです。そして、あとから亡命する仲間や、亡命を手伝ってくれた人たちに迷惑が掛からないよう、無事に亡命できても話せないことも、いろいろあります。

それを、普段は亡命とは無縁の日本で暮らしている若い小川監督が、がっつり味わったのはたいへんだったろうな、と思う反面、しんどかっただろうに、よくこらえて笑顔で映画上映後のトークショーをこなして、ほんとにすごい胆力だな、と、上のリンク先の報告を最初は泣きながら読んでいたのが、いつのまにか笑っていました。

そしてわたしが活動しているStudents for a Free Tibet Japan(SFTJ)代表のツェリン・ドルジェは、NYタイムズの記事に使われた、東京の中国大使館前で「ドゥンドゥップ・ワンチェン解放せよ!」と抗議のこぶしを振り上げている黒Tシャツ姿の自分の写真が、活動を始めた初期の2009年だと解説し、「夢がかなった!」と。

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わたしもチベット支援を団体に属さず細々とやっていたところ、SFTJを知って加わり本腰を入れることになったのが、ドゥンドゥップ・ワンチェンや、そのほかたくさんのチベット人による北京五輪開催への抗議を知ることによってだっただけに、感慨深いです。少し休んで、また新年からあらたな気持ちで取り組みたいと思っています。