「ノニータ」が載ってたのはやっぱり『ウンベルト・エーコの文体練習』でした。ところでこのエコの本、なぜわざわざ名前付きかというと、レイモン・クノーというひとの『文体練習』という本がすでにあるからなのですね。
エコのが古今東西の有名な著作をパロディーとして幕の内弁当に仕立てているのに対し、クノーはある一ページの短文を、99のやり方で書き分けていくという世界各国天然水詰め合わせみたいな困難に挑んでます。
けど、読むとおもしろおかしいのはどっちも同じ。エコが清水義範ならクノーはタモリかな。それくらい、おもしろいんです。コトバで転がされる/コトバを転がすのが無性に好き、というひとにはたまらんはず。