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【FRF’04】雨がちのシニア&学園祭デー

orangeの月

起きると、相当な時間まで飲んでたはずの(あとで知ったが5:30までは確実に飲んでたらしい・笑)基地陣地取り隊がもういない。しかし、基地にテントを張る道具を運ぶ分の猫車が残ってる。うーん? と悩みつつあさごはんを食べてると、基地のみ合流隊や、朝まで飲み隊の連れが食堂に。とにかく基地用品を運ぶことにして、雨の中出発。

基地についてとりあえず落ち着いてからも雨は降る降る。そんななか、JAMAICA ALL STARSがはじまる。メインボ−カルのじいちゃんのヨーデルのごとき驚異的な張りと伸びの声で一気に空気が変わる。そこからはまだ雨は降ってても、それが沁み込もうとするのを、リズムとダンスとで撥水してるかのような波が、ステージと観客の間で対流し続け、上機嫌な空気のドームでもできたみたいになってた。全然考えてなくて立ち会ったステージだったけど、聞けてよかった。

さて、この日はもともと午後のUAあたりからしか興味がなかったので、雨も優しくなってきて気温も低くはないので、雨具着てそのまま基地でうたたね。その間もずっと楽音の流れる贅沢さ。途中、連れがアヴァロンで買ってきてくれたナン実演カレーや、豚肉ケバブサンドでおひるごはん。またちょっと寝てUAのため、最奥地のOrangeへ移動。ムーミンの家の桟橋みたいな。木道が気分いい! 

黄緑色の鳥みたいなUAは、迦陵頻迦だったりハーピーだったりして、でも優雅に羽ばたきながらも鋭い足の爪で、しっかり男衆5人をひっつかんで従えてました。なつかしい曲が、ジャジィにリニューアルされて歌われ、以前、雑誌の付録で歌ってた奄美島唄が歌われ、ときおりライティングでUAは黄色い鳥になり、その時、ステージ裏に屋久杉でも生えていそうな空気がよぎったりして、つまりは極上のトリップを味わう。

ゆるゆる基地に戻って夕方からのCOURTNEY LOVEを待つ。しかし帰って来た途端、大雨で、コートニー、ホントに来るのか? 来られるのか? という空気の中、30分強押して登場するやいなや、コートニー、メンバー紹介はまず自分から「アイム・コートニー!」。わかってますってば(笑) あと、「アイム・ジャスト・ヤング・ガール」とか言ってた模様。おいおい! 

さらに、コートニー、観客のノリが悪いのが気に入らなかったのかいったん引っ込み、出てきたと思ったら、「おまえらアタシが1,2,3つったら盛り上げんだよ!わかった?」とかましてくれました。 「前に行って見てくる〜」と基地を出てった連れが、「前に行った途端怒られたよ…」としょぼーんと戻ってきたよ。かなり学園祭なノリです。

なんだか、ひじょーに学園祭なノリでした。 や、きらいじゃないです、こういうの。みんなでツッコミまくりで見たり飲んだり。で、飲んでるとトイレに行きたくなり、雨も上がってたので、次のステージ開始も近いので行ってみると、うわぁ、手洗い場までが長蛇の列! で、戻ってきたときには忌野清志郎&NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNSがはじまってて、キヨシローへの「King!」コールが、そしてピンクの裏地のキンキラキン王様ガウンを、黄色いスーツに羽織ってキヨシロー登場! そして一曲目は『雨上がりの夜空に』!!! もう、今こうして書いててもコーフンしてくるくらいアドレナリン急上昇して、基地でおとなしく見る予定がぜんぜんでした。もう、サービス精神旺盛な、ど定番なのに楽しくて仕方ないステージでした。

さて、その後、「絶対見たほうがいい!」「JAMAICA ALL STARSと双璧!」とすすめられたTHE BLIND BOYS OF ALABAMAを見に、基地の半数強でOrangeへ。いやー、このじいちゃんズもすごかった。途中からOrange後方のインディアン櫓の上で、ひとり月を見ながら聞いてたんだけど、視力の代わりに神が彼らに与えた声は、すごい。誤解を恐れず言うならば、ここまでの声をギフトとして与えられてしまったら、視力とは言わないまでも何かを失う覚悟が必要だろうな、というひとが、複数で足し算じゃなく掛け算のステージをしてるのだ。しみじみ見る月もとりわけ美しく、味わい深い。

で、気付いたらこの日は、シニアにはじまりシニアに終わってた。間でインパクトあったのはいい意味で学園祭ノリのコートニーとキヨシローだったりして、お天気同様不思議な組み合わせで見てたなあ。