『ローズ・イン・タイドランド』
痛快なまでに陰惨で不道徳、そして変態的に、つまりエロスを感じるほど過剰にグロテスクなところが、非常にツボでした。一人何役にもなって遊んだりなどの、少女期にありがちな妄想で、脳内麻薬のコックが全開になって奔流となり、ストーリーのバッドさと引き立てあってしまったのです。それにしても、よくまあ、あのコケた超大作のあとに、この企画が通ったものだわ、と感心しきり。
R-15指定でしたが、東京都条例に引っかかりそうなシーンと、エドワード・ゴーリー好きとかに向いてそうな不道徳っぷりを考えたら、R-18でもいいくらい。
と言っても、18歳以下には見せちゃいかんだろう、って思ってるわけじゃないですよ。あくまでも、カテゴライズするなら、という話。
それでもって、テリー・ギリアムで『不思議の国のアリス』で宣伝担当が爆笑問題で、ということで、期待を裏切られる人もたくさんいるでしょうけど、その中で、自分の変態の国への扉が開いてしまう人も、けっこういるんじゃないでしょうか。