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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

お花見と菊地成孔 ペペ・トルメント・アスカラール@歌舞伎町クラブハイツ

だいぶ日が経ってしまいましたが、覚え書き。昼間は死体の上に咲く見事な桜の下でお花見。さわさわと風が吹くたびに花吹雪が舞い、人出が少なかったなら、あちらとこちらの境界線がふと現出しそうな幻想的なようす。

本式に茣蓙の敷かれた会場に、ネット上ではお互い見知っていた方に、リアルで会うのが初めてで紹介者に驚かれたり、日本ジュブナイルSFチックな違法改造した高出力な乗り物でやってくる参加者もいて、それもまた非現実的でした。

夕方から歌舞伎町に移動、ふだん「いらっしゃいませ〇〇さま」くらいしか喋らないであろうボーイさんが噛みまくりながら会場への直通エレベーターの案内をしているのを聞いていたら(最終的には説明を放棄して「特殊な会場のつくりというのは…行けばわかります!」という状態に)、Yさま登場。Yさまは髪がアップのときと下ろしているときでかなり印象がちがうのがどきどきです。チケットの生理番号が近かったので、同じ長テーブル席へ。

会場がゴージャスなだけに、ついついファッションチェックをしてしまいます。女子は頑張りが裏目に出ている方もちらほら、でもまったく頑張っていない、終演後、裏の中華料理屋でチャーハン作りに即戻ります、みたいな男子よりもマシ。

さて、開演。メリハリのあるインプロではじまった、と思いきや、フレーズがびしっと途切れたところで、バーの方から「あい、生一丁入りましたー」。すみません、笑いそうになってしまいました。

それ以外はまるで魔法にかけられたように、ほとんど身じろぎもせず聞き入る時間。円形のクラブハイツの壁面に張り巡らされた鏡が、なにか呪術的な役割を果たしたのではないかとさえ思えるほどに、空気感が違って感じられました。

終演後はYさまたちをお誘いしてしばらくご無沙汰の東順永へ。空いているかどうか電話したときからぶっきらぼうなお姉さんは、ぶっきらぼうなのに親切で、なんというか西部劇のバーでテーブルにステーキのお皿をどかん! と置く女主人みたいでした。帰るときに「おかあさん」がやってきて、しきりに「おひさしぶり」を言われてしまった。そういえばこの冬、行かなかったなあ、東順永。

ちなみにこの日の着物の前姿はこんな感じ。