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渡辺一枝写真展〜チベットのはなしをしよう@セッションハウス・ガーデン

ばたばた起きて昼過ぎに出かけ神楽坂セッションハウスのギャラリーへ。明日までの渡辺一枝さんの写真展で2時からギャラリートーク*1があるのだ。写真はそのギャラリーそばの銭湯の煙突。


ギャラリーに上がったら、すぐのところに一枝さんがいらして「こんにちは」と出迎えて下さるかたちになったのだけど、近くで見るとお肌はつやつや、ほほはばら色、目が黒目がちできらきらしていて、う、うつくしすぎる、とどぎまぎしながら挨拶することに。一枝さんには、友だちと遠くから見て「うつくしいねえ」と「美老婆」(一枝さん、そんな年齢ではないんですけどね…すみません)というあだ名をつけてお慕いしていたのですが、今日はじめて至近距離で見たら、ほんとーうに! うつくしくて、どうしたらこんな風に年を取れるのかと。


写真は90年代主体のものと北京オリンピック後のもので展示方法が分かれていて、後者は壁新聞的に一枝さんの解説がたっぷりついていて、ぐっと来たり切なくなったりしながら見る。いろいろな問題を抜きにして写真としていちばん好きだな、と思ったのは、90年代のもののなかで、屋外でチュパ姿で立ったまま糸を紡いで笑ってる女の人の写真。チュパなんだけど、錘を手にしてるんだけど、足元はコンバースみたいなスニーカー。でもそれが似合っててカッコいいんです。


トークは一枝さんが在日チベット人青年にチベットの懐かしい暮らしや少年時代のことをインタビューする感じで進んだ。最初に「家族が本土にいたりするので答えられない質問もあります」とアナウンスがあったのに、きわどい質問をする人がちらほらいてヒヤヒヤしたけれど、一枝さんが代わりに答えたり交わしたりしていてさすがだった。


終わってからパネルで展示されている以外にも「チベットの儀式の一年」「チベットの衣装」「チベットの食」などのように何種類かのテーマに分けられ、それぞれ五冊以上ずつになる写真アルバムも何冊か見る。ああ、こんなに量があるなら昨日も来ればよかった、と後悔。