『報道と隠蔽』読了
報道と隠蔽?ゲンパツから遠く離れて?一人ひとりの「悲しみ」「喜び」と向き合うために
- 作者: 今井照容
- 出版社/メーカー: 無双舎
- 発売日: 2011/05/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 11回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
薦められて予約し、読んだ一冊。ツイッターやFBで話題になったことが、翌日になってようやく新聞の紙面やTVの電波に載る、あるいは載らないことによるツイッター内部とマスコミとの温度差に、ある種の諦めを感じているわたしには、この本のターゲットと目的がよくわからなかった。この著者が感じ、書いていることについて共感はするのだが… たぶんわたしはこの本の想定読者ではないのだろう。
では、この本の読者としてふさわしいのはどんな人だろう。(1)ツイッターやFBを使っているけど、新聞やTVをまだ信じている人? それとも、(2)新聞やTVを社会的な事件の主な情報源としていて、ツイッターやFBの存在は知っているけど、実際そこでマスコミを先行するかたちで情報が流通していることは実感できていない人?
後者の(2)が想定される読者だとするとツイッターやFBにおける情報流通についての解説がもう少し必要なのではないかと思う。また、(1)が想定している読者なら、マスコミ批判だけでなく、読者をある意味もっとアジテートしてもいいのでは、と感じる。(1)の読者はこの本について「言われてみればそうだよな」という読後感は持つだろうが、その感覚は果たしてどの程度持続するだろうか。
ところで、最後に唐突に挿入されている、グラスで顔の隠れている、メガネかサングラスの誰かの写真の意図はなんだろう? この写真が配置されている目的も、わたしにはよくわからなかった。今井照容氏の以前からのブログなり書籍の読者ならわかるのだろうか。