Bunkamura25周年記念 キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展
もう会期は終わっちゃったんだけど、というかぎりぎりで見に行ったのですが、Bunkamura25周年記念 キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展はとても面白かったです。
サモア諸島で現地の人々に大歓迎された、というエピソードにはジョルジュ・ペレックの『さまざまな空間』(1974年)における小咄↓を思い出してしまいました。「ようやく遠洋航海ができるようになったかー。ようこそ!」みたいな。
"新世界にて"
「おーい、みんな、おれたち、発見されちまったようだぞ!」
(クリストファー・コロンブスに気づいたインディアン曰く)
図譜は、マメ科とねむの木系の花がすごく多くて、現地でもこの割合なのか興味津々。それと、南洋にもスミレ、それもタチツボスミレみたいな地味なのが咲いているということに驚きました。
しかし、何に驚いたって、やはりそれは銅版画職人、彩色職人の仕事です。ツバキ系の葉のような、ツルツルしていつつもデコボコしているというような3Dの特徴を線と色だけで2Dに再現してしまうものすごさでした。実物よりだいぶ縮小されているけど、図録をつい買ってしまったほど。