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映画『ラモツォの亡命ノート』初上映会@新宿歴史博物館

2008年の北京五輪を前に、中国内のチベット人の本音をインタビューして回ったドキュメンタリー映画があります。原題はチベット語で『ジグデル』(=恐怖を乗り越えて)。この映画を撮り、映画の進行役も務めたドゥンドゥップ・ワンチェンは、ただドキュメンタリー映画を撮ったというだけで、“分裂主義を煽動した”罪と諜報活動の罪で2009年12月に懲役6年の判決が下されました。また、命がけで人権侵害を暴いたとして、2012年「国際報道自由賞」を米ジャーナリスト保護委員会から授与されています。今日のエントリの映画の「ラモツォ」はこのドゥンドゥップ・ワンチェンの妻で、4人の子の母です。

『ラモツォの亡命ノート』は、ラモツォと、彼女と子どもたちの6年を追ったドキュメンタリー映画、というと、暗くてシリアスな映画かと思うでしょうが、泣けるところもあるけれど、亡命先で順応して意外とからっと明るく生きるチベット人の生活ぶりに、ふふっと笑みがこぼれる映画でした。

同時に、チベット人だけでなく、やむにやまれず亡命せざるをえない人が、どうやって亡命先で根を下ろしていくのか? ということが、生活の目線からわかる映画です。とくに何度も出てくる台所や、ごはんのシーンが楽しい!

https://vimeo.com/203784473

この映画、今月末、6月30日までクラウドファンディングをしています。応援していただければ幸いです。

https://motion-gallery.net/projects/lhamotso

ところで、2008年の北京五輪開催の約束として、「人権問題を改善する」はずの中国が約束を果たさないことで、チベット支援を本格化させ、SFTJ(Students for a Free Tibet: スチューデンツ・フォー・フリーチベット・ジャパン)に加わり、『ジグデル』上映会やドゥンドゥップ・ワンチェン解放キャンペーンをしてきた身としては、この映画を見て、少しだけ報われるところがありました。この映画を作ってくださって、ほんとうにありがとう!と監督・撮影・編集の小川真利枝さんに感謝しています。