読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

『第9地区』@東急シネマ

この映画については時間がなくて、映画評やちょっとしたあらすじ紹介しか読まずに見に行ったのだけど、それがよかった。見る前は「アパルトヘイトをSFで描いただけなんじゃないの?」とか、北朝鮮が崩壊したあとの半島シミュレーションに見えませんように、とか念じていたのだけど、SFアクション映画だったとは! 地回りのヤクザとかいまだにウワサに登るアフリカの変な風習とか出てくるしロボはあからさまにマクロス系列っぽくて華奢だし、いろいろとツボでした。昔見た香港映画みたいな急展開と勢いの良さに大喜び。タランティーノの感想を知りたい!

しかし宇宙人との問題になぞらえて社会問題を描くっていうのは円谷作品で学んだ手法なので、そこに新鮮さはあまり感じないなあ。

ちなみにここ*1のような紹介文と宇宙船が街の上に滞空してる絵一枚でわたしが妄想してたシナリオは以下。

ヨハネスブルグ上空から動かなくなった宇宙船。その真下の町では日照権などもろもろを巡り面倒な事態が起きていた。目端の利く人間はすでに土地を手放し宇宙船の影から逃れ、乗り遅れた人間は下がりつづける地価を呪いながら、宇宙船から難民として地上に移住してきた宇宙人と共存している。宇宙船の影となった地域は「第9地区」と呼ばれ、日が当たらないことで奇病が発生する。その病気とは実はありふれた結核やくる病なのだが、宇宙人が地球外から持ち込んだウイルスと合体し、病状は複雑怪奇な様相を呈しはじめる。問題を解決しようとする当局者はカフカ的に右往左往するのであった。