新聞を開いたら
ちいさいころ涙した『きかんしゃやえもん (岩波の子どもの本)』の挿絵を描かれている岡部冬彦さんの訃報があった。そこで驚いたのが、岡部冬彦さんは、軍事評論家の岡部いさく氏*1の実父だったこと。さらには、マンガ家のおかべりか、水玉螢之丞両氏と岡部いさく氏がごきょうだいということにもびっくり。
記事にもあるように、岡部冬彦さんは『岡部冬彦のヒコーキばんざい』を書かれていて、「飛行機や鉄道のマニアぶりが有名で」あるのをわたしは知っていたにもかかわらず、岡部いさく氏がご子息だとはぜんぜん思い当たらず、「同じ名字でよく似た趣味の作家さんがいるものだなあ」などと思っていた。
それにしても、元祖・鉄ちゃんとも言える軍隊仕込みの乗り物大好きっ子、『南蛮阿房列車 (新潮文庫 あ 3-5)』の阿川弘之*2の文に絵をつけた飛行機・鉄道マニアを父に持つ軍事評論家。ある意味、エリートだ。
ところで今年の2月26日に、トークショーで岡部いさく氏にお話をうかがったときにも思ったのだが、このお名前、プロテスタントでいらっしゃるのだろうか。
ともあれ、岡部冬彦さんの魂の安らかならんことをお祈りします。
*1:ダメ兵器にも優しい軍事評論家。というか、軍事評論家にはダメ兵器に愛を注ぐ人が多いように感じるけど、これってもしかして戦えない軍隊、自衛隊を持つ日本に顕著な傾向だったりしないのかしら。
*2:ちなみに阿川大尉、『小さなきかんしゃ (グレアム・グリーンの乗りもの絵本)』というすてきな絵本の翻訳もあり。