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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

『亡国のイージス』

ローレライ』の「アニメを実写で!」という意気込みや、『戦国自衛隊1549 DTS特別装備版 (初回限定生産) [DVD]』の「自衛隊に南雲さんが?」 までは楽しめた。しかし、今回は… これは… 『機動警察パトレイバー2 the Movie [DVD]』(以後、『P2』)のリメイクですか? だとしてもかなりフラストレーションの残るリメイクだなあ。『俺たちは天使じゃない(’55年版) [VHS]』が'89年版に見事に生まれ変わったような、そういうリメイク具合ではぜんぜん、ない。

国家と危機と自衛隊の関係性や、まんま「柘植学校」な設定、隅田川にかかる橋をカメラが上空からナメていく風景、三沢から空自が出張ってくる場面*1、その他その他からは、『P2』を思い起こさせる、というよりも、『エヴァ』がペダンティックに聖書関連の言葉をまとっていたのと似た違和感を、いちいち感じさせられる。

そんなわけで、映画館でエンドロールを見ながら、「きみの押井愛は、もう十分、わかったから…」もしくは「こんなことならちゃんと『P2』で脚本書いて撮ってよ!」と言いたい、そういうがっくり感を味わっていました。
ほかには、たぶん『P2』を知らない人はおもしろいんだろうな、とか、役者さんが『P2』を見てたら熱演好演揃いなだけにかわいそうだな、とか。

ハリウッド資本で世界公開が決まっているようだけど、各地でOTAKUの「『P2』のパクリじゃねーか!」というエントリーが巻き起こりそう(涙)

*1:やっぱりそう思った方が他にも>http://d.hatena.ne.jp/sshi/20050731(Kill isokaze! (8/1追記))