箱庭的な景色の愉しみ
田舎の昭和な内装の喫茶店みたいな高速船で通学するおぼこいセーラー服の中学生たちとか、メカメカしい海上プラントや本州や四国と繋がる大橋の威容と、のんびりした小島とのコントラストを見て、こういうところに育ったらさぞかしわたしの性格もずいぶん変わったであろうなどと妄想してしまうほどの、ゆるやかなカルチャーショックを受けました。航空性中耳炎になりつつも行ってよかったなあ(ちなみに帰りの飛行機では機体は同程度のもののはずなのに、耳は痛くなりませんでした)。
かわゆい因島バスの標識
実際にこの魅力的すぎる風景に身を置いてみると、大林宣彦があそこまで尾道にこだわって映画を撮るのがわかる気がしました。いくつものほかの島や内海を見渡せる小島の頂上からの景色は、箱庭のようでいて、しかし確実に海で外界とは繋がっていて、でも海賊が逃げ込んだら容易にはつかまらなそうで、なんというか… わくわくさせられるのです。
海賊+海、で思い出すのは『紅の豚』だけど、瀬戸内海では柑橘類や蜂蜜や海の幸が豊富なので、アドリア海とかもこんな感じなのかしらーとか妄想。
五百羅漢のある標高300メートル足らずの白滝山ほぼ頂上*1
「江戸時代に麓に住む里人が突如信仰に目覚め(略)山頂に500体の羅漢群像を作」ったそうですが、とその「突如」の経緯をくわしく知りたい。
頂上の展望台より仏さまの頭越し(…いいのか?)に瀬戸内海を見下ろす