読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

オペラ座&ロイヤル夢の共演〈バレエ・スプリーム〉Bプロ@文京シビックホール

オペラ座と英国ロイヤルの二大バレエ団の俊英とベテランによるによるバレエ・スプリームBプロ。
Aプロでは最後の最後でマクレー先輩とサレンコ先輩とのドン・キの片手リフトが二度とも決まらず、オープニング作品の二人が凄かっただけにびっくり、ということがあったので、今日はどうかなあ、と思っていました。なにしろロイヤルのトリがこの二人のドン・キのグラン・パ・ド・ドゥなのです。

まずはAプロではロイヤルが先攻だったところ、Bプロではオペラ座が先攻。ユーゴ・マルシャンとオニール八菜の大型ペアのグラン・パ・クラシックから。ユーゴ・マルシャンはあんなに身長があるのに、相変わらず足音がしない! オニール八菜は2、3回ちょっとふらついていたけど、若さによる期待値と見た目のよさでカバーというところでしょうか。

次のヌレエフ版ロミオとジュリエットは、レオノール・ボラックにやや情緒が足りないような。ロミオのジェルマン・ルーヴェと合わせて、まだまだ子どもっぽいジュリエットに翻弄されるロミオ、という感じ。


オペラ座組のトリはミリアム・ウルド=ブラームとマチアス・エイマンの中堅ペアでチャイコフスキー・パ・ド・ドゥで文句なしのステージ。

休憩挟んで第2部はロイヤル組。高田茜とベンジャミン・エラで真夏の夜の夢。うーん、なぜこの演目を選んだのかしら? 夏だから? 高田さんはAプロのジゼルの初めがなめらかではなかったのが今日はそんなこともなく。まだ波のある人なのかなあ。


次はフランチェスカ・ヘイワードとマルセリーノ・サンベでタランテラ。サンベは巧いなあと思うのですが、王子様オーラに欠けるような気がするので、できればコンテンポラリーとか踊ってほしかった。
怪我で降板のサラ・ラムのかわりにやってきた金子扶生とフェデリコ・ボネッリの白鳥の湖第2幕のパ・ド・ドゥは、金子さんの雪女感と手の動きが特に素晴らしかった!
そしてマクレー先輩とサレンコ先輩のドン・キ。バジルの最初のソロの終わりに回転を増やしたりなどで、Aプロでの印象を払拭するもの凄さ。マクレー先輩、あの女性ダンサーに見紛うような細く美しい脚で技を炸裂させてました。サレンコ先輩のフェッテなども危なげなく決まり、うーん、Aプロのあれはなんだったの?

最後は全員で寄ってたかっての眠れる森の美女のローズ・アダージョなど。女性陣は青い鳥の一人を除いてそれぞれのオーロラ姫の衣裳なわけですが、高田さんの衣裳がやけにリカちゃんっぽいというか学芸会っぽかったのはちょっと残念。