読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

予期せぬインダストリアルテクノと院内クラシック音楽

病院では緊張感を和らげるためか、クラシックとかオルゴール音楽が流れていることがよくあります。過去受けたMRIは、機械の作動音が工場見学っぽいのに、検査室内に当たり障りのないクラシック音楽が流れていました。そして検査中は工場みたいな音の隙間からクラシックが聞こえてくるのです。
わたしがインダストリアルテクノ好きなために、「むしろMRIの作動音だけ聞いてたい! その腑抜けたBGMを止めろ!」と言いたいこともありました。というか、クラシックも好きなので、そういう使われ方をするのが不憫だな、とも思うのです。

さて、現在、連日受けている治療の放射線照射では、オルゴール音楽が照射室に流れっぱなしです。そして、照射の際にはドレミ音階で「ソ」の警告音が二回、長めに鳴り響きます。わたしは絶対音感持ちなので、気付きたくなくともそのような、音楽的に意図していない音が音階的にどこに当てはまるのか、気付いてしまいます。
検査室内で流れるオルゴール音楽はクラシックはピアノ曲から、ポピュラーはサザンオールスターズまでと、かなりのバリエーションがあるようなのですが、先日は「ドレミの歌」が流れました。はっと気づいたときは、オルゴールのの「ファ」の部分と警告音の「ソ」の音が偶然重なり不協和音を奏でており、照射中は動いてはいけない検査台の上で、いたたまれないものがありました。

とはいえ、絶対音感持ちというのもこういう悪いことばかりでもありません。先日はこんなことがありました。終電間際、渋谷駅(地下鉄線)から渋谷駅(地上線)に移動している際、「あれ? なんか本気のインダストリアルテクノ聞こえる」と思ったら、ビル自体が古いのか、お手入れが滞って錆びついてるのか、すんごいギシギシ言って降りてるシャッターでした。こういうのは、ちょっと楽しい。

ただ、高いお金出して買ったバレエの公演で生演奏の楽団が音を外すと、やはり怒りといたたまれなさに苛まれます。おかげで「許すまじ」と名前を覚えてしまった楽団が二つ……。 

 

 

うるさい日本の私 (角川文庫)

うるさい日本の私 (角川文庫)

 
うるさい日本の私、それから

うるさい日本の私、それから