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霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

『人のセックスを笑うな don't laugh at my romance.』@銀座テアトル

映画「人のセックスを笑うな」オリジナルサウンドトラック


あ、映画1,000円の日だーと終業後に京橋までてくてく。すっごい混んでて前の方の端っこの席だったので、マツケンがより細長く鑑賞されました。副題に“don't laugh at my romance.”*1とあって、原作にその副題がついてるのか確かめたくなる。ちなみに原作は未読です。だって著者名が山崎ナオコーラって。ナオコ+コーラって。わたしコーラ嫌いだし。と距離を取ってたのです。ここ数年、なぜか小説がピンと来なくて読めなかったというのもあるけど。


で、映画ですが、蒼井優ちゃんが巧かった。巧いとさえ思わせないほどの巧さ、そして可愛さ。十代後半ってああいう自意識の袋小路にぶち当たりがち&痛々で刺々しい言動しがちよねー、でもそれがそこを過ぎちゃうと可愛く思えちゃうのよねーと、自意識過剰でイタかった十代〜二十代前半の自分を思い出し若干ひやりと身に摘まされつつ(先日吉祥寺で見たロリータ黒ミサ映画みたいに「ひー!」と内心悲鳴上げつつ赤面するほどじゃないけど)、永作×マツケンのじゃれ合いとかよりは、蒼井優ちゃんがいきなり青空の下でキスされるとこやそれへの反応のほうにそそられていました。


恋愛に年齢は関係ないとかいう人もいるけど、こういうの見るといや大いに関係あるでしょと思う。蒼井優ちゃんによる「えんちゃん」のああいう反応や言動はあの年頃なら可愛いけど、もう一年か半年も経てばイタいだけだし。それに対して永作×マツケンのピロートークとかはあんまり年齢に左右されないであろう=他の年齢層に置換可能かなと。そういう意味では恋愛にも旬のものというか、時分の花みたいなものは確実にあると思う。


で、そのあたりに萌えつつ見てたせいか永作博美狂言回しな役柄に見えて、この映画は青春映画だなあと思いました。未知なるもののほうがそそられるし自分の中でクローズアップされるから。…自分の青春時代、どんだけ「青春」から遠かったんだって感じですが。美大一年生DTのマツケンを狩って食っちゃう永作博美演ずる「ユリ」の役柄年齢が自分と同年代だったのもあり、「あははは。…あーすいませんそういうことやってましたー」と身近すぎたのも原因かもしれません。


で、そういう他流試合みたいなじゃれ合いに関して「えんちゃん」みたいにオール・オア・ナッシングな切迫感を以って「遊びなんですか?」と聞かれれば、好きというか好みじゃなければそもそも手を出そうとは思わないし、興味本位かと言われればそういうのって興味半分か四分の一くらいではあって「遊びじゃなくなる」かどうかは後から考えることのほうが多くて、だから永作博美の「だって触ってみたかったんだもん」というのはとてもよくわかる。


と、身に覚えのある部分として、色々小細工してそこにまんまとはまる年下男子って可愛いもんよね、とか思い出し笑いともいえない程度ににやにやしたり。これが同い年とか年上だと、あと年下でも30歳以上だと自分で仕掛けておきながらも「そんなに易々とわたしなんかの仕掛けにはまるなんてアホじゃね? 応酬はなしですか?」と思う部分があって手放しで可愛いとは思えないのです。自分でも性格悪いとは思いますが。