映画『私をくいとめて』@ヒューマントラストシネマ渋谷
能年玲奈(のん)を心置きなく鑑賞できる映画でした。のんの鼻の付け根ってけっこう上のほうだったんだな、とか。
というと「アイドル映画かよ?」と思われそうだけど、アイドルがアイドルであるというだけで夢中になれる年齢をだいぶ過ぎてしまったので、脚本や演出や大道具小道具がマッチした作品じゃないと到底「心置きなく」はなれない。その意味で隠し包丁みたいにすごーく丁寧に作ってあるんだけど、それを見る側にあからさまに感じさせない手の込んだ佳作。同い年の友達が言っていたけれど、能年玲奈をもっと見たくなる、見ていたくなる一本。
そして、見ていると色々なものがオーバーラップするのも全部、監督の手の内なのかな、と思えてきたり。たとえば橋のシーンは『あまちゃん』みたいに公式にはなかったかのようにされている、広末涼子の映画デビュー作『20世紀ノスタルジア』を思い出す。