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マシュー・ボーンの『スリーピング・ビューティー』

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喉を悪くしてバレエのレッスンは諦め、薬湯を飲みつつ、BDを買ったはいいけど見てなかったマシュー・ボーンのスリーピング・ビューティーとそのメイキングを鑑賞。
あらすじを読んで、メリーベルを身分違いのエドガーが迎えにくる話かと思いきや、全然違いました! 二転三転してほんとにハッピーエンドになるの? とハラハラ。

 

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姫が長くつ下のピッピのようにやんちゃすぎてどうしよう? って感じで、原作のバレエやディズニーの眠り姫のイメージ全くなし。もともと魔女が作り出すか産み出すかして王家に与えた娘だと思えば当たり前なのか。

 

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そうなると魔女の息子との血の婚姻は近親相姦になってしまうのでは? というか、あれはほんとに花嫁にするつもりなのか、生贄にするつもりなのか、どっちだったのだろう。招待客の反応は生贄のおこぼれ目当てに見えたけど。あと、花嫁の無表情が『カリオストロの城』の結婚式シーンを思い出させる。

 

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けど、姫が魔女の産んだ娘なら、観客は元気な猟番の血を入れた魔女の代替わりを見届けたということなのでは……。姫だけ顔が変わらないのも、彼女が魔女の正統な後継者だった、ということなのかも。

 

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衣装や美術も相変わらず一部の隙もなく世界観を表してして素晴らしい。赤ちゃん人形も、白人の赤ちゃんの気味悪さがちゃんとある。サモワールでお茶を飲んでいたり、王妃役のファッションがロシアっぽかったりは何を表してるんだろう? 百年経つまで猟番はどうやって生きてきたの? とかは気になるところ。

 

メイキングは輸入盤のため字幕なし。拾い読みならぬ拾い聞きしたなかで興味深かかったのは、マシュー・ボーンが音楽について「ディズニーのメアリー・ポピンズのチムチムチェリーみたいな効果を発揮させたい」というようなことを言っていたこと。あと録音環境や練習スタジオが古い建物の中をリノベーションしたところで行われていたのが素敵。そこでマシュー・ボーンが振り付けを演出していくのもまた素敵。あ、あのベルトコンベアはこの幅で設置してあったのか! とかそういう舞台装置への謎解きも楽しい。

あと、映像でも「ドリアン・グレイの肖像」とか、日本未公開の男パドドゥがいくつもあるみたいで、腐女子マーケット目当てに興行したらいいのにと思ったり。

 

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