読んだり食べたり書き付けたり

霊長類ヒト科アゲアシトリ属ジュウバコツツキ目の妄想多め日録

#391045428:さよなら玉川改札、さよなら東急東横店

小さい頃の渋谷は「歯医者の町」だった。公園通りの今のマメヒコあたりか少し下ったあたりの雑居ビルの歯科に、虫歯でもないのに歯の矯正のために、定期的に抜歯につれていかれるのだ。
有楽町線江戸川橋から市ヶ谷へ、市ヶ谷から国電(あの頃はJRのことをそう言った)で新宿経由で渋谷へ。代々木で乗り換えたりとか、半蔵門線に乗り換えたりだとかした記憶はない。渋谷駅に着くといつも階段を降りて地上へ、そしてハチ公の横を通って公園通りに向かった。
あるときなどは、母方の祖母、父方の祖母、母となぜか三人も大人が付いてきて、「この狭い雑居ビルの歯科医院に迷惑なのでは」と居心地が悪かった覚えがある。
大きくなってからは、つみきみほさんを見かけてお顔の小ささにびっくりしたり、美輪明宏さんを見かけて(まだあったジァン・ジァンの手前で)「本当に上下レースの白いスーツを着てらっしゃる!」と感動したりした。
大人になってからは通勤の始点だったり、春のアースデイ東京で、Students for a Free Tibet Japan のブースを出すのに何年も通ったりもした。玉川改札付近の石造りの階段とかは、こちらも建て替えでもうない四谷の小学校校舎の石造りの階段に雰囲気が似ていて懐かしかった。
その間、友達や親戚との待ち合わせの定番のハチ公は位置が変わったりなんだりしていたけど、東急東横店がなくなるなんて、ましてや玉川改札がなくなるなんて、夢にも思わなかったな。
今日、通りかかって見たそこには、そんな「夢にも思わなかったひとが見た玉川改札付近の夢」みたいなアートが、慣れ親しんだ壁やシャッターにたくさん描かれていた。夢だから、明日には消えてしまうけど。

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このタイルとももうお別れ◆◇◆

サラダ音楽祭メインコンサート@東京芸術劇場コンサートホール

salad-music-fes.com

とても久しぶりにホールで生オケ生ソプラノ生オルガンを聴いている体感で、自分がいかにこれを欲していたのかを実感して涙ぐんでしまった。

 

NoismはB席しか取れなかったのもあり、やや見づらいところもあったけど、満足。大満足ではないのは、『Adagio Assai』のスクリーンを使う演出は、舞台上にダンサーだけがスクリーンの前に存在する形式じゃないとのめり込めないなと思ったから。今回はオケの後ろ、舞台後方にスクリーンがあり、主にオケの前でダンサーが踊る形式だった。上から見下ろすB席じゃなければ違和感ないのかな? と思ったけど、Noismオフィシャルの一階席から見た写真でも、やはりスクリーンとダンサーの間に楽団が居る存在感が。

Noismの『Adagio Assai』 やその他のスクリーンを使う作品は、スクリーンに投写されるダンサーの過去の動きと、ステージ上の同じダンサーの現在の動きが緊張感を以て対峙する、のを観客が固唾を飲んで見守る、という作品だと思っているので、スクリーンとダンサーの間に夾雑物があってはいけないと思うのですよね。かといって都響のコンサートで都響がオケピに入るのも変だろうしなあ。

 

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『Fratres III』は舞台が暗くないと入り込みにくい作品だと思うのだけど、今回はこの曲の難しいヴァイオリンソロを、都響コンマスが華々しく弾きこなしていたのには驚嘆した。これまであの曲のヴァイオリンソロはソロじゃなくて二重奏かと思っていたんですよね。まさかあれを一人で弾いていたとは……。これを生で聴くためなら舞台が明るくても仕方ないかな。いや、どうだろう。そんなことを考えた夜でした。

安野モヨコ ANNORMAL展@世田谷文学館

◆会場にて

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安野モヨコ展、素晴らしかった〜。平日だからか人も少なくて、ゆっくり見られました。殺人的に暑い日だったので(ってもうここしばらくずっとですが)、会場の世田谷文学館最寄りの芦花公園駅に着いて、まずはレモンミルクのかき氷。すごく暑い日で自分が蓄熱してないと、クーラー効いた室内でかき氷食べられないので「今日だな!」と。なお蓄熱が足りないとすごい勢いで内臓が冷えておなかがいたくなります……。
 
そして食後は暑いなか世田谷文学館へ。モヨコ先生のサインがある入り口から入って、生原稿、生原画の、印刷には表れない筆圧みたいなものや、印刷物より綺麗なカラーをうっとりと眺める。金色はやっぱり生の方が美しいですね。すべて撮影可だったけど、スマホのカメラには目で見たとおりの美しさが残らないので、あまり紙の作品は撮りませんでした。
 
でも、モヨコ先生が自ら自分サイズに復刻されたというアンティーク夏着物にはもう、うっとり!
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また、『オチビサン』の着色はPCだと思っていたので、制作過程の映像を見て、物凄く驚きました。その映像を見て振り返ると展示してある、金色の施された生原稿が特に美しい!

 

そんなこんなで1時間半くらい見てました。帰りに図録や手ぬぐいなどを大人買いして帰宅。途中で手持ちの現金で収まりそうになくなり、「カ、カード使えますか?」と世田谷文学館の方に詰め寄るように聞いてしまった。我ながら挙動がオタクっぽかった……。

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 ◆帰宅して

安野モヨコ ANNORMAL (コミックス単行本)

安野モヨコ ANNORMAL (コミックス単行本)

 

帰宅してから買ってきた図録を読んだ。モヨコ先生のロングインタビューを読んだら、これまで薄々感じていたことが詳細に書いてあり、「ああ、やっぱり」と悲しくなる。『監督不行届』でカントクがモヨコ先生について語る部分で、「あー……、これは……」と思っていたけれど、やっぱりか、と。

監督不行届 (FEEL COMICS)

監督不行届 (FEEL COMICS)

 

 

それは、実家のスケープゴートで搾取子で、今もその実家に仕送りしているモヨコ先生の、哀しみを超えた諦念に満ちたインタビューだった。

わたしが「すごい」「面白い」「かっこいい」と読んでいたモヨコ先生の漫画は、実家に仕送りするために必死で描いていたものだったというのを読んで、つらくなる。

 

子どもの頃から虐待されて心を折られ続けてきたから、こんなに才能に溢れているのに、「自分には才能がないと思っている」「才能がないならないなりに『やっていくしかないんだな』という気持ち」、そんな諦念にモヨコ先生は染められてしまっている。

カントクが「安野さんが自分を肯定することにかけているブレーキ、リミッターが外れたら『ものすごいことになる』」と期待を込めて思っていても、親から否定されてきたことによる箍は心理療法でも外れず、むしろ年々、強くなっているという……。

 

家にいて漫画読んでるだけでいきなり怒られるとか、自分が受けてきた虐待を思い出したのもあり、泣いてしまった。あと、カントクのモヨコ先生への言葉も泣けた。そして、モヨコ先生が少しでも心の平安を得られますように祈った。モヨコ先生が描いてるほうが生きやすいならそれで、描くのがつらいならお休みしてほしいです。

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右下のカントクの言葉、ソムリエさん相当困ったのではなかろうか

そしてわたしは会期中にもう一度、世田谷文学館にANNORMAL展を見に行こうと思いました。このインタビューを読んでからだと、見え方がぜんぜん違うと思うから。

混ぜるな危険

その1:コーヒー×炭酸

コーヒーの酸味に炭酸の酸味を合わせるというのが、どうしても受け入れられない。両者の酸味は合わないと思うし、なんならコーヒーの酸味は別の酸味と合体すること自体が鬼門だとさえ思うからだ。チーズケーキの酸味とか、別々に口に入れるものなら合うものもあるけれど、混ぜ合わせるのは厳禁、混ぜるな危険!と思うのである。

ところがコーヒーに炭酸をぶち込みたい勢は定期的に現れる。コンビニに炭酸コーヒーのボトルが並んでいるのを見ることが数年周期であることからも、やつらの諦めなさがわかるというものだ。

news.nissyoku.co.jp

gigazine.net

www.lifehacker.jp

rocketnews24.com

そんなコーヒーに炭酸ぶち込みたい勢が、今年はドトールの「コーヒーレモネードソーダ」で進軍してきた。炭酸の酸味とコーヒーの酸味がそもそも合わない〜!と思っているのにレモネードまで!と思ったら、そのレモネードがレモンシロップ使用のせいで激甘。なんだろう、飲む地獄?

www.doutor.co.jp

香水に喩えるならトップノートはコーヒーで、すぐに激甘レモネードにとって替わられ、コーヒーもレモネードも基材である炭酸によって香りと味の要素が無秩序に、かつ常に押し上げられて混乱を極めている地獄!

あるいは人間関係に喩えるなら、ぶりっ子チアガール陽キャ(レモネード)とシニカル真面目図書委員(コーヒー)をお調子者(炭酸)が「わー、お似合いぃ〜!」と無理やり教壇に上げたら、チアガールと図書委員が反撥し合ってお互いの性格のえぐみまでもが顕になる闘いが繰り広げられてるみたいな地獄。

炭酸水でもミネラルの影響で酸味を感じることのない、苦味系統のものを使えば、コーヒーと炭酸の酸味バッティングは避けられるのかもしれませんが……。いや、飲みたくありませんけどね?

 

その2:男浅倉南×若草物語

 『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』を見ました。邦題のサブタイトルがダサい問題はありますが、映画自体はとても良かったです! ジョーは原作どおりというか、創作者の孤独描写が迫真でした。

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原作では四姉妹の弟分みたいだったローリーが、顔も頭もよくて裕福なのにダメ男としてキャラクター造形されてて驚いちゃいました! どのあたりがダメ男かというと、メグ、ジョー、エイミーに次々粉かけるんですよね。さながら男朝倉南って感じです。しかも不美人なベスには粉かけないの。いや、状況とかは原作どおりなんですけど、そう見えてしまうんですよね。ティモシー・シャラメが美しすぎるせいなのか、彼の演技力のせいなのか、その両方なのか……。あとベスを不美人としてキャスティングしてあるのもローリーの男朝倉南っぷりに拍車をかけますね。

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それとは別に、原作を読んだ人に、四姉妹の中で不人気投票をしたら一位になりそうなエイミーが、「なるほど、こういう側面もあるかもしれない」と思えるように、かなり厚みをもって描かれていたのがうれしい驚きでした。これもエイミー役のフローレンス・ピューの演技力の賜物だと思います。子ども時代に原作を読んでエイミーに感じていたわだかまりが、この映画で解けました。

 

 

本を冷凍・解凍してみたら

雨の降る日が多いですね。しかも、予報では一日曇りで終わるはずが、急に勢いよく降ってきたり。そうなると、通勤読書用に持ち歩いている本、それ以外にもうっかり本屋に寄って買った本などが濡れてしまうことがあります。

六月のある日、傘の中にも吹き込む土砂降りで、買ったばかりの本二冊を含め、けっこう濡れてしまいました。

うっうっ、せっかく西淑さん装画のご本と、新幹線の車内誌でたまに読んでは「まとめて読みたい」と思っていた沢木耕太郎さんのご本を買ったのに。

 

うたうおばけ

うたうおばけ

  • 作者:くどうれいん
  • 発売日: 2020/04/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

www.shinchosha.co.jp

さて、そういう場合は本を冷凍するといい、と以前、読んだので、やってみました。

pro.bookoffonline.co.jp

 

その後、ちょっとしか濡れてなかったハードカバーのほうは無事復旧できてよかったのですが、問題はまさに通勤読書用に持ち歩いていた文庫本。ハードカバーは二日で冷凍庫から出して乾いてる新聞紙に挟んで重しをしておいたら元通りになったけど、文庫本のほうは三日たっても様子がはかばかしくなく、結局、三週間ほど冷凍庫に入ってもらいました。

その結果がこれ。

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結局、帯が表紙に一部くっついてしまい、表紙が剥げてしまったり、若干、ページが波打ったままですが、まあ通勤読書できるくらいにはなりました。この本自体がある意味「水難」の本なので、仕方ないかな。

 

漂流 (新潮文庫)

漂流 (新潮文庫)

  • 作者:角幡 唯介
  • 発売日: 2020/03/28
  • メディア: 文庫
 

 

あ、『うたうおばけ』は『深夜特急ヒンデンブルク号』がお好きだった方に、ぜひおすすめしたいです。そして久々に検索してこんなうれしい「その後」を知りました。

patra.kyo.com

そしてわたしはいま、鞄のなかに大きいジップロックを入れ、そこに通勤読書本や絵を描くための手帳、ペン、ティッシュなどを入れています。袋の中に袋。

そのジップロックからこの「水難」本を出そうとして、「これは昔よく見た光景がする」と思ったら、ああそうだ、これは泊まりありの登山のときの装備なのでした。

https://twitter.com/chevr/status/1271460240299442176?s=20

一か月のご無沙汰でした

理由はなにかというと、湿気。

わたしはこの時期、湿度が高くなると動きが全般的に鈍くなります。たぶん気圧が低くなるのも関係しているとは思うのですが、湿気になれるのに時間がかかる! 不調のあまりに用事をキャンセルせざるを得なかった日もあります。

というわけで、もともと新型コロナ関連で外出を控えているのもあって、出勤日以外は相変わらずエアコンをかけて湿度を低くした部屋に引きこもっていました。

で、平日の一席おきで人の少ない映画館で映画を見るほかは、おうちで相変わらずバレエ映像を見たり、本を読んだり、ウェブ記事を読んだりしているわけなのでした。

 

◆映画『最高の花婿 アンコール』

youtu.be前作のあとにシャルリエブド事件があったので、まさか第2作を見られるとは思ってなかっただけに嬉しい! 今回も笑ってチクリとさせられハラハラきて、着地点の予想がなかなかつかなかった。

前回もだけど、見ていると「ない」と思っていた自分の差別意識を何度もつつかれて、ハッとさせられる。差別意識をなくすのは難しいけれど、他者と自分の差別意識を織り込み済みとしていかに付き合うか。それは対話による人間関係の深化しかない。

ちなみにこのシリーズの四姉妹の末娘は、フランス版『シティーハンター』の香なのです! ボーイッシュな香のときとはもちろん全然違う演技。

 

◆『ウルフ・ワークス(Woolf Works)』The Royal Ballet

www.youtube.com七月十日まで公開されていた『ウルフ・ワークス』。ヴァージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」「オーランドー」「波」の三作品をモチーフにしたバレエ。オーランドーはあまり原作のことは思い出さず、でも振り付けの組み合わせが秀逸でじーっと集中して見ていました。

ダロウェイ夫人は死せる友人との男同士のパ・ド・ドウが特によかった。三つとも音楽と衣装も秀逸。とくに衣装は「その手があったか!」という感じ。

アレッサンドラ・フェリ、サラ・ラム、スティーヴン・マックレ―、高田茜、フェデリコ・ボネッリその他その他、綺羅星のようなロイヤルのダンサーが入れ替わり立ち代わり踊る至福の時間でした。

www.youtube.com

 

◆映画『デッド・ドント・ダイ』

www.youtube.comゾンビ映画よく見る人が見たらより爆笑なのかなー、それにしてもイギー・ポップがゾンビみたいに痩せてるからってゾンビ役かよ(笑)と思いつつ鑑賞。ジム・ジャームッシュ映画なので、米俗語がわかればもっと面白いんだと思う。特に罵倒語。あとゾンビ映画に限らず米映画に詳しいと見る角度がいろいろ違いそう。

longride.jpちなみにティルダ・スウィントン様目当てで見に行ったんですが、大満足でした。日本の不条理ギャグみたいな展開でこちらも笑った。そして相変わらず美しい、というか映画内の時間が進むほどに美しくなっていって、あと役名がティルダ・スウィントンの言い間違いみたいで、ただティルティルの美しさを撮りたい欲望ゾンビじゃん! とニヤニヤしました。

画像に含まれている可能性があるもの:2人、、「ZOMBIE SURVIVAL ITEMS」というテキスト

なお、映画を見た人ならわかるだろうけど、パンフレットのティルティルスティール写真は、映画内のシーンとは違うメイクをわざわざして撮り直したと思われる美しさ。気付いたんですけど、ティルティル今年で還暦……。時間と人類を超越した美しさ!

 

◆Ballett Zürich『くるみ割り人形とねずみの王様』

www.youtube.com素晴らしいけど子ども向きではなかった。要所要所はよく知られているくるみ割り人形なんだけど、サーカスの不気味さやキャバレーのどぎつさに彩られた、相当、Bizarreな作品。改変具合はほとんどマシュー・ボーン的!

原作のホフマンの不気味さを前面に出して来ているせいか、ドロッセルマイヤーはコッペリウスの要素もだいぶ入っていたような。そのおかげでシュヴァンクマイエル的な雰囲気も漂います。衣装も素晴らしくて、カーテンコールを最後まで見てしまったほど。ブルーレイを買ったので、また時間を置いて、何度も見たい作品です。

 

◆食のバリアフリープロジェクト

ちょっと遠くて、半年に一度くらいしか行けないケーキ屋さんが、突然閉店していた、という経験、ありませんか? わたしはあります。

この記事は和栗のモンブランで有名だった八王子は「ア・ポワン」の岡田吉之さんの「倒れてから・その後」。

パティシエが右半身麻痺してしまったら、やっぱりすべてのやる気がなくなるのね。でも、新たなやる気を喚起するのも、やっぱり台所でなにかを作ること。

ぜんぜんお涙頂戴的に書いてはいないのに、あの素晴らしいケーキを作ってくれていた人の人生再起動に、じんわり涙が出てきました。片手で作れる道具は最後の方に、片手で作れるメニューは別のページに載っています。

r-tsushin.com

 

◆役に立たない本とはなにか

「役に立つこと」を求められる凡人が、冒険家の活動を読んでいっとき精神を解放する、というのは十分、「役に立っている」と思うんだけどなあ。そのほか、いまの子どもの道徳教育の歪さなど内容ぎっしりのインタビューです。

bunshun.jp

 

◆『洗礼』楳図かずお

夫の人が岡崎京子、特にマンガ『ヘルタースケルター』が大好きなのに『洗礼』を知らなかったので、「これを読むと『ヘルタースケルター』がもっと面白いよ」と勧めてみました。

が、「怖すぎてなかなか読み進められない」とのこと。怖くて怖くて、一話を二回に分けて読んでいて、ようやく脳交換手術のためにさくらが拘束されるところまで来たそうです。

それにしてもこのマンガ、大人になってから読むと、子どもの頃とはまた違う意味で、たしかに怖い。子どもの頃はまだ社会や大人がよくわかっていなかったので、怖さも表面的に味わって先を急いで読んでいたけれど、大人になってからは「怖っ!」「怖っ!」と思いながら読むので、なかなか時間がかかります……。

洗礼(1) (ビッグコミックススペシャル)
 
洗礼(2) (ビッグコミックススペシャル)
 
洗礼(3) (ビッグコミックススペシャル)
 

 

◆『宝石の国』11巻特装版

写真の説明はありません。

非常に重い……。読み進むほどに絶望が極まっていきます。少しずつ読まないと精神的に胃もたれしそうで、二回ほど休憩を挟んだりして読了。

写真は今回の限定版についたおまけ冊子。これまでも特装版は何回かあって、イラスト集がついて表紙が通常バージョンと異なっていたりしたけど買いませんでした。

でも今回はこの冊子が、「登場人物が作ろうとしていた博物誌的図録」という体裁だったので、どうしても欲しかった! 読むとまた本体との相乗効果で気が重くなりそうではありますが……。

宝石の国(11) (アフタヌーンコミックス)
 

 

夢の家のなか

寝起きが悪すぎて四度寝くらいしている間に夢を見た。

金曜ドラマ「凪のお暇」公式ヴィジュアルBOOK (書籍扱い)

『凪のお暇』に出てくるような、昭和な、玄関ドアが安っちいベニヤ合板の下宿的アパートでのご近所付き合い。アパートへの帰り道に大きくはないけど公園があって、夜なんだけど新型コロナに配慮した鬼ごっこかなにかをしてる人たちがいる。一人は白詰草の花冠を頭に着けて。しかし気温は白詰草が枯れるほど暑い。

さんけい 1/80 情景シリーズ アパートー1 MK05-31 ペーパークラフト
と、ここだけ見るとほのぼのとしたいい夢みたいだけど、夫の人が待ってる自宅に帰ろうとすると、諸星あたるみたいな友人がまとわりついてきて、「ジュースおごって〜」と言う。暑さに加えて湿気もあり、かなりウザい。だが前述の公園にもアパート前にも自動販売機がなく、諸星が勝手にこちらの鞄を探るがそこにもなし。そもそもリアルでもジュースを買って飲むことがほぼないのだが、夢の中でも同じらしい。

そのうち自宅に着くと、諸星、勝手に玄関を開けるが、夫の人とも旧知の設定で、「片付いてないから入ってこないで💢」と怒られている。

ラダックの風息 空の果てで暮らした日々 [新装版]
そこにラダック人のご近所さんが通りかかり、「うちでお茶でも」と言ってくださり上がり込むが、なぜかそのうちは同じ安っちいベニヤ合板のドアの下宿の一つなのに、内部が田舎の日本家屋みたいに広い。

お茶の前に貸してもらったトイレのドアはバリアフリー仕様なのか、スライドする扉が三枚で、鍵の掛け方に戸惑う。そして手を洗ったあとに使うタオルハンカチを洗面台の乾いているところに置こうとするが、濡れている洗面ボウルに落としてしまう。

洗面ボウルにはお茶でうがいをしたようなしぶきがついていて、「このタオルハンカチもう使えない」と思うが、見るとふかふかのハンドタオルが吊るしてあった。そこで目が覚めた。

そして、夢の内容をこうして書き出していたら完全に目が覚めて起きられた。それから通勤中の電車内で揺れに抗いつつ、最後の謎の日本家屋の間取りを描き起こす。

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外からの見た目と中が違うのは『見るなの座敷』のようでもある。ひとけのなさもそれっぽい。あるいは動物たちの去ったあとの『もりのなか』。というのも、家に上がらせてもらう瞬間から借りることになったトイレに入るまで記憶がワープしていて、他者を見ていない。トイレの鍵の掛け方にわたわたしてる時は、縁側を誰か通っていく気配はしたのだが、家に入ってから誰かの姿を見ていないのだ。

もりのなか (世界傑作絵本シリーズ)

ただ、縁側から見る中庭、その向こうの縁側奥にまた廊下の続く暗がりも、台所から漏れるオレンジ色の灯りも魅力的だった。目が覚めずに探索に行っていたら、帰ってこられなくなったろうか。そんなことを考えながら、友人に間取り図を見せつつ話を振る。

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トイレ入り口から見えていた景色

Mmc:そういえば今朝の夢で、こんなお宅でバリアフリートイレを借りました。もし目が覚めずそのまま探索してたらあの世に行ってたかも、という魅力的なお宅。

友人:この世を離れても探索したいおうちですね…

私達はヨモツヘグイに弱そうなので、よくよく気をつけておこうと思います。

Mmc:そうですね、わたしもここの台所におよばれしていたら、まずいことになっていたと思います。

 

なお、友人とわたしはパフェやカフェ、お菓子などの情報を交換し合う仲。なので、夢のように美しく美味しそうなパフェ・ド・ヨモツヘグイなどを示されたら、ほいほい一線を越えてしまう自信はある(きっぱり)。

神谷町オープンテラスの おもてなしお寺スイーツ12カ月
 

 

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